私の友人がやっている三陸定期便「さいたろう」。石巻・女川の漁業者が産地直送で、ものすごく美味しい旬の海の幸を月に1度届けてくれます。
その友人は、これから本格的に復興するためには、「住居の確保」と「産業の再生」の二つだと言っています。
周りには、いまだに地元から出て行くかどうか真剣に悩んでいる人も多いということ。 しかし、年齢的に考えて地元を離れても、仕事が見つかるとは限らないため、仮住まいをしながら何とかその日の仕事をこなしている人たちも、まだまだたくさんいるとのことでした。
そんな状況を、少しでもより良く前に進めるよう、こちらのプロジェクトを立ち上げています。
石巻は港町で、震災前は多くの水産会社が存在し、人が雇用されていました。今は、メディアに取り上げられたり、復興支援イベントにより都会で自社商品を販売するところもありますが、それはごくごく一握りであり、無数の零細水産会社が先の見えない状況にあります。
そういった状況を少しでも変えていきたいと立ち上げらました。
また、今後は、石巻も観光に強い地域にしたいということでした。近年では唯一、巨大な津波を受けた地域であり、また美味しい海の幸が食べられます。広島のように平和を願う人達が訪れる観光地とできればとのことです。
こちらの三陸定期便「さいたろう」のPRにはYahoo!も協力をしてくれていますが、まだまだ応援が足りません。ご興味のある方、FacebookやTwitterにてシェアしていただけると嬉しく思います。
生きねば
間もなく公開される宮崎駿監督作品「風立ちぬ 〜生きねば〜」。70年ほど前の、現代と同じ時代転換期を描いている映画であり、戦争時代を生きた日本人の物語です。
そして、戦争を経験していない私たちの世代からしてみると、大震災が1つの戦争体験のようなものではないでしょうか。
私は福島県出身で、東北には友人知人もたくさんいます。さいたろう三陸定期便をやられている友人は、石巻の海沿いに住んでいるたため、無事だと言うことが確認できたのは、1週間ほどの時間がかかりました。
連絡がとれず、「ひょっとしたらだめなんじゃないか…」と思うその心を、友人とやり取りをする際、今も鮮明に思い出すことがあります。
風立ちぬの主題歌である荒井由美さんの「ひこうき雲」を聞いて、自然にそれぞれの「あの時の心境」を思い出し、涙がにじむ。これは、きっと私だけではないのでしょう。
震災から年月はたっていきますが、忘れられない心。忘れてはいけない心があります。
この大切な心を生涯忘れず、自分ができることを続けていきたい。改めてそう強く思いました。