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先日こんなニュースがありました。
「半数以上が「日本の社会は幸福でない」と回答―”幸福度”調査結果」
そこで「幸福量保存の法則」という考え方について少し書きます。
こちらどういうことかというと、幸福とは何かに比べて良くなった時
に上昇し、何かに比べて悪くなった時に、減少するいう傾向性です。
それは、個人においても、社会においても同じような傾向性を
持ちます。
個人で当てはめれば、大病を経験した等、不幸を大きく感じた
方ほど、なんでもない日常に大きな幸福感を感じることができ
ます。また、大きな権力を持てば持つほど、それを失った時の
不幸の衝撃は大きいです。
しかし、1つ幸せを感じる瞬間をとっても、いままでの劣悪な
状態から、思い通りの環境に変わったその落差にあります。
そして、幸福量保存の法則とは、その不幸も幸福もその
振れ幅を足せばとトータルでは同じになるのでは?という考え方
です。
社会においてもその傾向性を持つ
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上記は個別の傾向性ですが、これは社会、世界においても同じ
一見同じように見えます。経済発展していない国々が世界中に
あるから、日本は相対的に豊か、幸福に見えるわけです。
アメリカという国も、日本があるから、また経済的な途上国が
あるから豊かに幸福に見えるという側面もあります。
つまり、社会における幸福量保存の法則とは、豊かでない国、
幸福でない国と豊かで幸福な国の幸福度の総和は同じに見える
ということです。
これを考えたとき、ふと気付くことがあります。
それは、幸福とは人や環境と比べたら、その幸福はとても
崩れやすいものだということです。幸福というよりも単なる
優越感のようなものなのかもしれません。
しかし一方、単純に「自分の中の幸福」があきらめであったり
逃げになってしまっては意味がありません。どこまでも
社会と関わることが人間の生活であるからです。つまり、
失意泰然(しついたいぜん)得意淡然(とくいたいぜん)
というような、人格の形成の中に、相対的ではない真の
幸福論があるのかもしれません。
幸福の研究、議論は、ますます活発化していくと思います。
これからも注目していきたいですね。