人へかける時間と手間。それが次代のテーマになる。
今までは、「コミュニケーションはコスト」だった。人とのコミュニケーションをいかに減らすかが重要な課題だった。
しかし、これからコミュニケーションがコストであるという認識は、弱まる。むしろCommunication is Kingという認識が広がる。
ただ当然だが、コミュニケーションすればなんでもいいというわけではない。相手が今何を求めているのか?という繊細で難解な問いに対し、試される場でもある。それはそれはシビアな人格の評価の場でもあるのだ。それは仕事でもプライベートでも同じである。
そして、コミュニケーションには、大きくわけて、相手から生命力を奪うもの、フラットなもの、そして、相手に力を与えるものの3つがある。
生命力を奪うものとは、相手に何かしらのダメージを与えるものだ。分かりやすい攻撃や嫌味のようなものだけではなく、感謝なき自慢なども、相手を卑屈にさせ生命力を奪う。
そして、フラットなものとは、報告や連絡の類だ。もちろん、そのやり方、言い方によっては、簡単に人を傷つけることもできる。それは実は、卵を割るくらい簡単なものでもある。
最後、力を与えるものとは、人に勇気を与え、前進を後押しするために、讃え励ます言葉だ。
人間、頭で話せば、相手は頭で受け取る。心で話すと相手は心で受け取る。不思議なものである。
場合によって、力を与える言葉の一閃は、脳の認知をはるかに超えて相手の心に響き渡り、全身に漲る生命力を与えることもある。
コミュニケーションと言っても多様だ。しかし、たった一言が致命傷になることもあれば、未来を開く一歩になることもある。テクノロジー時代になればなるほど、私たちは、この事実を肌身で感じるようになっていく。
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