拙著「ワーク・デザイン」で描いた世界観が、いよいよ現実味を帯びてきた。
ライドシェアリングサービス「Lyft」のCEO・Logan Green氏が興味深いデータをインタビューで話している。
Sharing economy changing nature of work: Lyft CEO
Lyftを利用して、ロサンゼルスで働く人は週に平均14時間ほど。加えて、その中の60%はクリエイティブ産業で働いているという。
この意味は、住宅費など生活に必要最低限の収入を確保するためにLyftでドライバーの仕事をし、その他の時間は、ハリウッドで自分の夢を追いかけているということだ。
彼は、「会社にとって、柔軟性こそが新たな安定性だ」と発言しているが、これは、働き手にとっても同じことが言える。働くプラットフォームは、これからの働く安定性を構築するという意味合いにおいて重要な役割を背負う。
今は、働き方を語る際の大前提が変化してきていると言っていい。これまでの時代は、柔軟性は、不安定性に直結していた。終身雇用時代に転職という選択肢はほとんどなかった。
しかし、どの事業も、3年後、5年後が見えないという世界において、安定とは一体何なのか?それは、むしろ柔軟性それ自体となっている。
確かにこれまでもその柔軟性をサポートしてくれる仕組みはあった。それは、アルバイトであったり非正規雇用のことだ。しかし、このような働き方は、ブラック企業問題や貧困問題、時に自己肯定感の低下と直結した。
一方、プラットフォームで働く「次世代自営業者」は、この束縛と貧困から逃れるためにも、それを利用をする。そして、自由と貧困の撲滅に力を貸し続けることができるかどうかが、継続的に支持され続けるプラットフォームとなりえるかの分岐点となるだろう。
世界中で今、ゴォゴォと音をたてながら”働き方の前提”が進化をしている。
【クエスチョン】
・パラレルキャリアで、自分の夢をもう一度追いかけてみよう!