文化国家日本のビジョンを鮮明に映し出すプロジェクトが、本日2/22より京都にて一般公開です。
建仁寺でおこなわれているhakuhodo-VRARの新プロジェクトは、マイクロソフトのARヘッドセット『HoloLens』を通じて風神雷神図屏風を観ることで、リッチな鑑賞体験を提供するものです。
芸術作品を観る際には、リアルな作品の印象だけを拾い上げる。もしくは、更にそこから作品が表現される背景の解説を読むことで情報を補い、印象・学びを重ねていくという作業が一般的です。
しかし、伝統的な意味での芸術を、新たなテクノロジーARヘッドセットで観ることで、全く新しい鑑賞のスタイルが生まれました。
作品から目を離して説明文章を読まずとも、作者の想い、作品の背景の奥行きを、映像また音楽も合わせながら鑑賞することができます。
今後は、展示する場所によって、AR装飾も変わっていくかもしれません。つまり、作品は同じでも、アートが与える観客への印象は、美術館や博物館ごとに変わることも予想されます。
このMR(複合現実)の広がりによって、アート界に新たなエンターテイメントの光が注がれることでしょう。エンタメがアート性を持つ傾向性はこれまでも顕著にありましたが、これからはアートがエンターテイメントと緩やかに部分融合し、観客をますます楽しませていくことになる。
メイキングムービーには、「街全体をMRで装飾する」という言葉がありますが、私たちが見つめる世界がそこにはあります。観光客の増加によって文化大国日本のビジョンが鮮明に描かれる時代に入っていますが、こんなプロジェクトの援護射撃により、その絵はより大きく描けるようになっています。
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