アートの”力”を可視化する。そんなことができたとしたら、素敵ではないでしょうか。
スウェーデンのギャラリーKosta Bodaで開催されたオークション「An Auction Based on Emotions」 が興味深いです。一言で言えば、そのアートを見た時の感覚、感情を測定し、オークションに活かすという取り組み。
このようにGSRセンサーと心拍数モニターをセットします。
作品に被せてあった白い布をさっと外して、60秒間そのアートを観察。
見ている時の感情の変化で、身体がどう反応するかを測定。
反応がほぼない人や、感動して涙が流れてしまう人もいますが、結局は、強い反応を示す人が大きなお金をビットし、作品を獲得しています。
非常に合理的で、主催者側やアーティスト、また購入者にとっても大切なプロセスのように思います。アートを科学するトレンド、今後も広がりそうです。
科学されゆく感情と心
Emotient from Emotient on Vimeo.
21世紀は、私たちの”心”にメスが入れられていく世紀。そして、人類は心の大切さとその偉大さに驚嘆の目を開くことになる。
上の映像にあるGoogle Glass用の顔認識アプリ「Emotient」は、 人間の微妙な表情から、怒り、悲しみ、恐れ、軽蔑、うんざり、喜び、驚きなどをリアルタイムで把握し分析できるサービスですが、感情を把握するというトレンドは今後隆盛を極めていきそうです。
その利用領域は、今回ご紹介したような芸術の領域だけでなく、医療や教育、また当然ながらビジネスにおいて、具体的にはマーケティングやブランディングなどで多様されていきます。
例えば、「人間は、恐ろしさなどのネガティブな情報によって、感情を大きく揺り動かされる」
こういった事実によって、単純にマーケティングが行われていくことも多いわけですが、ネガティブメッセージによって動かされた顧客が、その後、その企業に対してどのような感情を抱くのか?このようなデータも明確に取れるようになるわけです。
また、人間の感情や意識、心の解明に向けて、これらの実験やデータは、私たち人類にとって重要な情報となっていきそうです。