「場所に紐づけて、ニーズを瞬時にマッチングさせる」 ここにマーケットを再構築する1つの鍵がありそうです。
「Shout」はチケットやお店の予約など、個人同士がモノやサービスを売ったり買ったり、あげたりもらったりするためのアプリ。一番の特徴は、リアルタイム性と、その投稿が場所に紐づいているということ。
利用方法は大きく「売る」と「リクエスト」に別れています。例えば、前々から予約していた、あるお店での食事を仕事でキャンセルせざるおえなくなった時。大きなキャンセル料を支払うよりも、Shoutで「このお店の食事の権利を6000円で売ります!」と投稿し、ちょっと割引して販売してしまうわけですね。
欲しい!と手を上げた人は、すぐさま売り手とチャットで会話。もちろん、支払いもShout経由で簡単に行うことができます。
リクエストには、「25ドル(2,500円)払うので、彼女とのデートをしているところに花束を持ってきて欲しい」というようなものもありますね。
「場所に紐づいたリアルタイム広告」とも銘打っていますが、これは可能性を感じるサービス。今後の展開に注目です。
B to CのUber、C to CのShout
PHOTO: villages of Provance from Shutterstock
場所に紐づいたリアルタイムメッセージと言えば、Twitterによるハッシュタグ。講演内容をハッシュタグでツイートする文化は広がりましたが、これはこのトレンドの序章の1つでした。
例えば、大きな駅の駅前には、チケットを売買できる金券ショップがありますが、Shoutは素早く個人同士でチケットを売買できるようにし、このお店の機能を代替しようというわけです。
更にレイヤーを上げて捉えれば、「場所×リアルタイム性(緊急性)×文脈」で、あらゆるローカルマーケットは再構築されていくことが分かるでしょう。
ちなみに、これを総合的に仕掛けているのはUberであり、ショップと組んでハンバーガーを販売し始めているのはその一例です。
【参考】
・Uberが「UberBURGER」と題し、ハンバーガーを販売し始めている件
しかし、ShoutはこれをC to C(個人間取引)で総合的に実現しようとしています。実は非常に野心的なサービスなわけです。例えば、「今日は手作りカレーライスが食べたい!500円払います」というリクエストを場所に紐づけて打つことができるということですね。
C to Cサービスの本命の1つは、実はこんなところから登場してくるのかもしれません。