「ワンフォーワン」とは、先進国で1つ購入された時、途上国に同じものを1つプレゼントするという仕組み。若手を中心に支持を集め、靴や食事、メガネ、住宅など事例は続々と増えてきている。
【参考】
・1年半で1万5,000本のメガネを寄付したモラルアイズ。one for oneというソーシャル・ビジネスモデルの未来
・1つの住宅を販売すると貧困地域に1つの住宅が建つ「World Housing」
「GiveMeTap」は、水のワンフォーワンモデルである。18ドル〜20ドルのボトルを購入すると、5年間アフリカに住む人に清潔な水が提供される。それだけであれば普通だが、ここからが面白い。
この取り組みに賛同するカフェ等の飲食店がネットワーク化され、ボトルの所有者は、そこで無料の水を汲むことができるのだ。
私たちが住む日本の社会においても、いつの間にか水は購入対象になっている。喉が渇けば、コンビニでミネラルウォーターを買う。そんな習慣を持っている人は少なくない。しかし、長い歴史の中で、飲み水は、自然の恵みとしていわばフリーである時期が長かった。
飲み水無料の時代は、21世紀の新たな枠組みの中で、高度に復活してくるのかもしれない。水を提供する店舗にとっても、水だけの提供であれば、たかが知れているだろう。そこから10人に1人が、何かを購入する顧客になってくれれば、集客方法としても価値がある。
ちなみに、ボトルが1本購入されるごとに6ユーロが、アフリカに水を提供にする基金に寄付される仕組みだ。日本においても、水を汲める飲食店ネットワークが広がるようであれば「喜んでボトルを購入したい!」という人は多いかもしれない。
社会貢献的かつ経済的なワンフォーワンモデル。日本でも同じようなネットワークが登場することを期待しながら、これからも注目していきたい。
【クエスチョン】
・GiveMeTapを参考に、これまでにないワンフォーワンモデルを考えてみよう!