クリエイティブは、あらゆるところに存在している。生活の中にもあれば、人と人の関係性の中にさえある。例えば、誰と誰がつながると素敵なのか。誰と誰がつながることで創造的なコミュニケーションが生まれ、価値の原石が煌めくのか。
そんなところを想像して、関係性を紡いでいく行為は、まさにクリエイティブそのものだ。
私たちは、日々創造をしていきている。ただそれは何も、作っているものや、日々行なっているサービスにだけ宿っていくものではない。
ちょっとした人と人をつなげる行為や、言っていることと言っていることの共通項をつなげて、人を紹介してあげることもまさに創造なのだ。
また自分にはできないなと思ったことも、この人とこの人ならできるかもと思い、一緒にプロジェクトを組んでしまうということ。こう言ったことも全てクリエイティブだ。
ニイチェは「独創的ー何かの新しいものを初めて観察することではなく、古いもの、古くから知られていたもの、あるいは誰の目にも触れていたが、見逃されていたものを新しいもののように観察することが、真に独創的な頭脳の証拠である」と語った。
つまり、何も新しい関係同士をつなげる必要はない。昔からの関係性の中にも、新たな補助線が引かれることで、一気にクリエイティブな関係性になる。
情報もお金も大切だ。これらを否定するつもりはない。しかし、もっとも大切なものは人だ。その相対的な価値は、20世紀よりも21世紀の方がはるかに大きくなる。
その人と人との関係性の創造は、重大なクリエイティブ活動となる。そのような認識をするべき時代だ。