確実に増す複雑性の中で、あらゆる状況が生命的なシステムとして動いていく。
状況は、関係しあい、複雑に繋がって、常時双方向性を伴いながら物事は進む。
その中で私たちに必要なことは、「既存のもの、新しいもの、一見良い状況、悪い状況を問わず、何かのために、それらを素晴らしく活用し切る」ということだ。
情報や状況、つまり環境を、いかに皆がよりハッピーになるように活用していけるのか?そのための知恵の開発に本格的な焦点が当たる。
善悪というものさえ、ほとんどのものは固定的というより、常に関係性の中で変化していく。一昔前のように、象徴的な人物や組織が、上意下達でものがごとを動かせる時代ではなくなりつつある。そういうことがあった場合は、すぐに発信・拡散され、退場を余儀なくされる時代だ。
つまり、一人一人があらゆる状況を深く洞察し、全体性を見極め、その状況の質的向上さえ伴わせる「活用の知性」こそが求められている。
そこに必要なことは、一人一人の生命力の開発と、思想の開発と、人間性の開発である。それらが即、活用の知性に結びつく。
こういった話は、決して抽象的ではなく、より鮮烈な具体性を持って、私たちに差し迫ってくる。この現実を、ピンチではなくチャンスとして捉えていけるかどうかが今重要な分水嶺になっている。