手仕事マーケットプレイス大手「Etsy」が大きな伸びを見せています。
昨月10月の統計データについてご紹介
・2013年10月の売上げは前年同月比で40.7%伸びる
・販売された商品数も前年同月比で37.3%伸びる
・2013年10月の1ヶ月の流通総額は約115億円
・2013年10月は2013年9月と比べても売上げにして5.2%増、商品数で6,02%増
・アイテムの増加数は、前月2013年9月に比べて7.83%増
・登録数は1ヶ月で1,127,675人増え、前月比で8.42%増
・1ヶ月のページビューは約19億ページビューにのぼる
Etsyの中には、3Dプリンタカテゴリーも登場してきており、これら数字は来年以降も着実に伸びていくことが予想されます。
なぜならデジタルファブリケーション、デスクトップファブリケーションによる第三次産業革命の主体者は、この中にいる人々だからです。
統計数字に出ない仕事が増えていく
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今、私たちは「働く」の過渡期にいます。
結果、正規雇用、非正規雇用等のこれまでの基準では全く計れない「仕事」が増えていきます。
例えば、今後パラレルキャリアが当然のごとく認識されていく中で、Etsyや日本で言うところのiichiやCreemaでハンドメイド商品を販売する。また、畑のある家に引っ越し、自分たちで食べる米・野菜は自ら作る兼業農家となる。クラウドソーシングでロゴやバナーをデザインすることを1つの小さな仕事にする。
こういったことを含めてです。
このような話をすると、「それでは食べていけないじゃない?」「そんなの仕事とは言わないよね。」という人もいるでしょう。
しかし、私が逆に質問したいことは、消費社会末期において、今の給料がこれからもずっと保障されていく仕事が一体どれくらいあるか?ということです。情報革命、ロボット革命が進む中で、多くの人が不安を感じていることは事実なのです。
そして、このような統計数字に出ない「働き方」こそ、ポスト近代化社会のインフラであるデジタルファブリケーションやクラウドソーシング、クラウドファンディングの恩恵を受けられる仕事です。
今は、小さな仕事かもしれないけれど、「働く」の背景が変わっていく中で、今後非常に大事になっていく仕事。
統計数字には出ないけれど素敵な仕事。そんな切り口のトピックも来年2014年には取り上げられていくことでしょう。
【Social Design Newsから本が出ました】
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」