自己学習ネットワークを開発するStarmindとソフトウェアのクラウドテストサービスのpassbrainsが、クラウドベースのコンサルティングサービス「CrowdConsult」を始めることを発表。
具体的には、自身の質問・相談を記入するとその質問に適した専門家が自動的にピックアップされ、スピーディーな問題解決をはかれるというもの。
まさに、あなた個人のブレインパートナーがクラウド上にいるようなイメージ。そして、それらをうまく利用・管理できるようユーザーインターフェイスも興味深いですね。これまでの単純な専門家のQ&Aサイトとは一線を画します。
今後クラウドソーシング利用は、IT利用と同じように、仕事上なくてはならない要素となるでしょう。
「誰とやるか」の重要性が激増する
photo credit: Nhoj Leunamme == Jhon Emmanuel via photopin cc
会社は、これまで人間を「機能」で採用することが当然でした。経理ができる人、営業ができる人、Webサイト製作ができる人。それらにプラスしてその機能における実績こそが、その人の価値でした。
新卒採用にしても、その機能における潜在能力がどれくらいあるのか?が最重要項目だったのです。
つまり、具体的な「個」は埋没しており、その一部の要素自体が会社の中の価値として評価されてきました。
しかし、これからはワークプロセスの変化により、組織自体が変化し、結果人への評価要素も変わってきます。具体的には、「○○さんと仕事がしたい」という「個」がより表面に出てくるのです。
「例えその仕事がうまくいっても、うまくいかなくても、この人とだったら一緒に仕事をしていきたい」そう思える人と仕事をする、そんなところに価値を置く人が増えるでしょう。
当然、Webサイトのデザインができること、マーケティングができることなどの要素も大切ですが、そこは人工知能やクラウドソーシングでまかなえてしまう世界がやってきています。よって自ずと相対的にその要素価値は低くなるのです。
また、こういった話をすると「チームで仕事をするってことでしょ!?それであれば、スーパースター5人でチームを作ることが大切だよね!」と考える人も多いようです。
しかし、その人間関係に利害損得の駆け引きが常に起こるようでは、長く続かないことも多いでしょう。また、単純に各チームの4番バッターだけを集めたチームが強いかというと、そう簡単でもありません。それはかつての巨人軍が証明してくれました(笑)
いずれにしてもこれからは「誰とやるか?」が大きな要素となります。会社組織とテクノロジーの中に埋没していた「個人」が、再びはつらつと巨大な姿で現れてくるのです。
【Social Design Newsから本が出ました】
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」