「空(から)」を最適化してマッチングし「埋める」。これは現代の重要なトレンドだ。
このトレンドが、米国の映画館業界においても進みつつある。
最近、映画館に行ったのはいつ?最も最近、映画館で観た映画は何だろうか?
私が最近観に行った映画は、Facebookのマーク・ザッカーバーグをモデルにした「ソーシャル・ネットワーク」だ。つまり、私はかれこれ、5年近く映画館に行っていないことになる。
米国の映画館の平均空席率は、なんと88%。悲劇的な状況だ。日本は、どれくらいなのか分からないが、ひょっとすると近い数字がはじき出されるのかもしれない。
その米国の惨状にフォーカスした映画館の空席を安く販売するプラットフォーム「Dealflicks」が着実に広がりを見せている。
最大60%まで割り引かれ、日本で言えば1,800円のチケット料金が、720円になる場合があるということだ。レイトショーより、レディースデーより安い。
利用方法はシンプルで、WEBサイトもしくはスマホアプリから映画のタイトルや地域で検索し、割引チケットを購入。当日から1週間ほど先のものまで購入できる。ちなみに、多くのものにポップコーンなどのサービスがついているのは有り難い。決済はクレジットカードが基本で、チケットは即時発行される。
さて、誰もが「映画を観に行くまではないが、DVDが出たら借りて是非見たい!」という作品が、年に何本かあるのではないだろうか。
映画がDVD化されるまでには、半年前後、長いものでは1年かかる。空きを安く埋めるサービスは、こういったニーズにアプローチをかけることが可能だ。
「映画館(正料金)>映画館(空き座席)>DVD・オンライン」というカルチャー。これが根付けば、どの国においても、映画館は元より、映画業界全体を盛り上げることにつながることだろう。
また、「指定した地域内の映画館で、空きが出たら、都度通知してくれる」というような細やかな機能があれば、更に使用率は高まることだろう。ちなみに、Dealflicksは決済金額から10〜20%の手数料を取る。日本においても、広がって欲しいプラットフォームだ。
【クエスチョン】
・空きを埋めるための三方良しのマッチングプラトフォームを考えてみよう!