医療向けiPhoneガジェットは熱い分野。医療を受ける形は「病院に行く」だけでなく、これからどんどん変わっていくことでしょう。
今回ご紹介するのは、米サンフランシスコのAliveCorが開発した心電図測定のためのアプリと機器。米国食品医薬局の承認を受け、購入予約の受付が始まりました。今のところ購入できるのは「米国の医師」に限定しており、価格は199ドルです。
ケース型ガジェットをiPhoneに取り付け、アプリをダウンロードします。すると心電図が測定できてしまいます。
下の写真はワンコで実験する様子。こんな風に、ガジェットの測定部分にジェルを塗ります。
そして、心臓部分に当てるだけ。シンプル!
測定したデータは、メール送信できたり、PDF保存などもできるようです。
以前、食物がオーガニックかどうかを教えてくれるiPhone用ガジェット『Lapka』についてご紹介しました。
今後もあっと驚くようなガジェットが出てきて、いろいろなことがスマホを通してできるようになるでしょう。
テクノロジー普及の4段階
photo credit: EmreAyar via photopin cc
大衆に広まっていくテクノロジーは大きく4つの段階を追って進化すると言われます。
第1段階は、希少性があって守られていく段階。第2段階は、多くの人がそれを手に入れ始める普及の導入期。そして第3段階は、価格が劇的に落ち始め、一人あたりいくつもそれを持ち始める段階。そして、最後の第4段階ではほぼそれが無料に近くなり、文化的側面を強める段階です。
例えば「紙」。第1段階は、古代エジプト人がパピルスとして発明されました。中国で発明された当時も大変貴重だったため、1本の巻物を多くの祭祀が守っていたということです。
第2段階に入ったのは1450年ごろ。皆さんよくご存知のグーテンベルクが組み替え可能な活版印刷技術を発明した時です。これにより個人用の本が実現し、個人が何冊もの本を持てるようになりました。
そして第3段階は、1930年あたりから。紙の1枚あたりのコストはすごく安くなりました。家には本棚が並び、書き物をする用紙やノートは、貴重なものだという認識がなくなります。
そして、第4段階。紙はありふれた物となり、空気のような存在になります。コストは、無料に近づいていきます。そして、デジタルという新しい技術が出てくる中で、紙はより文化的なものと認識されていきます。芸術表現をするものや嗜好の文脈の中で使われていくことが増えていくのです。
日本においてスマホはいよいよ第2段階、そして近い将来第3段階へと突入していくことでしょう。その時社会はどのように変わっているのか。時代は音をたて激しく動いています。
■Social Design News facebookページ
http://www.facebook.com/SocialDesignNews
■一般社団法人ソーシャル・デザインへの仕事依頼について
http://social-design-net.com/works