米MakerBot Industries社が、アメリカで開催中の「2013 International CES」にて、最新の3Dプリンタ機種「MakerBot Replicator 2X」を公開しており、世界的に注目の的となっています。
昨年発売している「MakerBot Replicator 2」との主な違いはこちら。
・MakerBot Replicator 2は主にPLA樹脂を使うが、「2X」は日用雑貨や玩具で一般的に使われているABS樹脂の利用を前提に設計されている(PLA樹脂はABS樹脂に比べて弾力が少なく、固くなりすぎる傾向があった)
・造形プレートに採用された高耐性のアルミニウムによって、プリントされた物の反りやたるみが防止される
・冷却ムラによるひび割れや歪みを防止するため、本体の側面と上部に、カバーが付いた
・樹脂をプリントするノズルを2つ内蔵し、違う色の材料を同時にセットできるようになった(プリントする色に簡単に変化をつけられるようになった)
いかがでしょうか。造形物の品質が向上する施策が各所に施されている印象があります。また、2つの材料をセットできるようになり、フルカラー3Dプリンターへと一歩近づきましたね。
発売は今年2013年の前半。気になる「2X」の価格は、「MakerBot Replicator 2」の2,199ドルより若干高い、2799ドル(約25万円)です。
MakerBot Industries社は、Appleを目指している???
MakerBot Industries社は、他のユーザーが作った3Dデータをダウンロードして利用できる「Thingiverse」というコミュニティーサイトを持っています。データを見ていると、かっこよかったり、面白かったり、ダウンロードして3Dプリントしたくなるモノがたくさんあります。
単純に安価な3Dプリンタを売っているだけでなく、誰でも簡単に3Dプリンタが利用できるような仕組みを同時に提供しているところが素晴らしいです。
また、専用のアプリケーション「MakerWare」を持ち、製品のデザイン性にも注力している会社で、製品からソフトフェア、コミュニティーまでをループ上につなぐ、この業界のApple的立ち位置を築いていこうとしているのかもしれません。