おお〜、ユナイテッドピープルさん配給のドキュメンタリー映画『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』が 3月23日(土)渋谷アップリンクにてロードショーされるようですね。面白そう…。
それは、進化か? それとも、罠か?
5万年もの間、人類の頭脳はアップグレードされていない。それにもかかわらず同じ頭脳をオペレーションシステムとして、21世紀に私たち人類が直面する難解な問題解決を図ろうとしている。
人口増、大量消費社会や地球環境破壊など、問題は深刻さを増すばかりだ。問題解決のために生物化学や宇宙開発という進歩への挑戦が試みられるなか、ベストラー作家で『暴走する文明「進歩の罠」に落ちた人類のゆくえ』の著者ロナルド・ライトは、目先の利益のために将来を犠牲にする「進歩の罠」によってこれまでの文明が繰り返し破壊されてきたことを指摘し、現在、人類が文明の崩壊の瀬戸際にあると警告する。
ライトがナビゲーターとなり、コリン・ビーバン(『地球にやさしい生活』監督)、ジェーン・グッドール(霊長類学者)、スティーブン・ホーキンス(理論物理学者)、デイビッド・スズキ(遺伝学者/活動家)、サイモン・ジョンソン(前IMFチーフエコノミスト)などと人類の未来を考察する。製作総指揮にアカデミー賞受賞監督のマーティン・スコセッシ、「ザ・コーポレーション」監督マーク・アクバーを迎えた壮大なスケールと、圧倒的な映像表現で人類の進化史と、人類生存のために疑問符を投げかける渾身のドキュメンタリー。
引用元: 映画『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』.
今、一般的にニュースで流れ、議論されていることは「私たちが乗っている車のブレーキをなおそう!」とか「シートベルトを強化しよう!」という話が多いです。しかし、皆が感じていることは「この乗っている車自体がそもそも大丈夫なのか?」ということ。
私たちは、今いろいろな意味で文明的転換点に差し掛かっています。
テクノロジーの希望と絶望
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私自身は、このテクノロジーの発展をどのように感じているかというと「希望と危機感」の両方を感じています。
テクノロジーによって、人類は寿命を伸ばしましたし、何かあれば病の家族のもとにすぐに駆けつけられるようにもなりました。SNSの普及によって、孤独を回避し、自殺を防げたなんていう事例も水面下では数多くあることも予想されます。
つまり、テクノロジーは人類の「絶望」「失望」「悲惨」を軽減させることに力を注いできた側面もあります。
一方、これらのテクノロジーが戦争に使われ、犯罪に応用される。また原子力発電所のような人類が制御できないシステムを発明し、大事故が起こるようなマイナス面も当然あります。
現代は、情報革命をはじめとするテクノロジーの発展が「チェス盤の半分を超え」急速に発展をしている状況です。今までの技術革新スピードとちょっと違う…。速すぎる…。そう考えている人が増えてきています。
結果、この「進歩」がまさに「罠」として、人類に襲いかかる可能性に危機感を感じるのも当然です。今、人類はこの舵取りをうまくできるのか?というところが大きな課題として厳然と現れてきています。
対策として、法的な規制というのももちろん選択肢ですが、結局のところ、これらテクノロジーというツールを使う「人間」がしっかりできるかどうか?ということが根本課題なのでしょう。
教育、哲学、道徳・倫理などによって、個人の意識における運命共同体を人類、地球まで拡大できるのか?そして、利他的な行動に快感を覚える脳の神経細胞ネットワークを強化・進化させた人に、それぞれがなれるのか?これこそが今求められるいることなのでしょう。