時代ですな〜。
六本木にあるタイマーズ(Timers inc.)さんが「WEBサイト作る代わりに社食としてまかないを食べさせてくれる飲食店」を募集した「まかないプロジェクト」が示唆に富んでいます。
TOPには「六本木のハラペコベンチャーに、まかないを食べさせてください。私たちベンチャーTIMERSは、まかないを毎日数人分いただくかわりにタダでWEBサイトを作らせていただく、そんな”物々交換”を探しています」とあります。面白い!
◆応募内容
六本木のベンチャー企業TIMERSがウェブサイトを制作(またはリニューアル)をする代わりに、自慢のまかないを半年間無償で食べさせてくれる六本木周辺の飲食店舗。
ウェブ制作に加え、来店時のソーシャルメディアへの情報発信やメンバーの関係者への紹介も適宜行わせていただきます。
◆PRに含まれる内容
ウェブサイトの制作・リニューアル(またはソーシャルメディア等を用いたプロモーションのお手伝い。日常生活の範囲内において、メンバーのソーシャルメディアを通じた”まかない”やメニューの情報発信
◆応募条件
・六本木駅・乃木坂駅徒歩圏内の飲食店
・13時〜16時の間、TIMERSメンバーが提示するPR内容を引き換えに”まかない”を基本毎日提供できる
※メンバーは5名ですが、日によっては関係者など2-3名が増える場合もございます。
※全員が毎日おうかがいするということはありません。
※上記はあくまでも指標であり、量や週間の回数などは別途相談に応じさせていただきます。
・TIMERSメンバーとフレンドリーにこのプロジェクトを盛り上げて行っていただける店舗
◆募集店舗数
1店舗
※応募多数の場合は、誠に恐縮ではありますが、一度ご挨拶を含めて来店し、食事、面接させていただいた上で検討させていただき、一店舗に絞らせていただきます。
◆スケジュール
12月10日:応募締め切り
12月10日〜12月20日:訪問と面談
12月21日:飲食店舗決定(”まかない”開始)
2月下旬:飲食店ウェブサイトリニューアルとPR
6月21日:”まかない”終了
引用元: まかないプロジェクト.
1ヶ月で十数件の応募があったそうですが、最終的には「Shamrock 六本木店」を運営するDinner Rush(ディナーラッシュ)さんと提携することを決定します。
タイマーズさんが考えていたことは、まかないもありますが、そこから新しいつながりを作っていきたいということ。
確かに、単純に「お金を払って食べる」よりも「顧客とサービス提供者」というビジネスチックな関係性よりも、物とサービスを交換する方がより人間的な「関係性」が生まれやすということはよく分かります。
今は、誰でも社員食堂を募集できる「誰でもまかないプロジェクト」を公開。募集に使えるロゴの配布をはじめました。いずれはマッチングサイトも作っていきたいとのこと。これは期待ですね〜。
「スキルやアイデア」と「まかない」を交換するという新しい切り口。「お金を介さない」という潮流のシンボル的な事例です。これから更にどのように発展していくのか楽しみです。
貨幣経済、産業社会のアンチテーゼ「お金を使わない」という潮流
http://izismile.com/2013/02/11/gourmet_food_from_germanys_garbage_dumpsters_26_pics.html
以前、ドイツで15年間お金を使わずに生きる女性ハイデマリー・シュヴァルマーさん(71歳)が話題になりました。
最近では、 同じくドイツのラファエル・フェルマー氏(29歳)が話題になっているようです。
彼は現金は少々の電気代水道代と、妻のニエベスさんの産科通院と、健康保険の支払いぐらいで生活をしています。
気になる食材はなんとオーガニック食品のスーパーのゴミ箱から!生活必需品や家賃は物々交換や労働でおぎなっています。
望めばいくらでも仕事に就けるような境遇でありながら、お金を得るよりも大事なことがあるように思えて仕方なかったそう。「お金に頼らない生き方」は、ドイツで人気が高ってきており、それらの情報を共有するためのフォーラムも結成されたようです。EUのお財布・ドイツでのことですので、頭を悩ます人も多いと思われますが…(笑)
一昨年は、イギリスでお金を使わずに生活をするマーク・ボイル氏の”ぼくはお金を使わずに生きることにした”がベストセラーになりましたが、今後も貨幣経済、産業社会のアンチテーゼとして、このような流れは益々支持されていくことでしょう。
そして最終的には、産業社会、貨幣経済というテーゼに対して、これらお金を使わない等のアンチテーゼが混じり合って、「貨幣経済」「評価経済」「贈与経済」が高度に融合したジンテーゼな社会が現れてくることでしょう。