Social Design Salonで、サロンメンバーと「無知」について話し合っていた。
最近、私が考えていることは、無知をデザインするということだ。
知っていることを増やすというよりも、知らないことを大きくデザインして、まずは自分が知っていることとの関係性を自らの頭で考えていくということを大切にしている。
時に、「たくさん本を読む人は頭が悪くなる」といういい方がされることがある。極端ないい方だが、その側面も確かにある。なぜなら、それを抽象化したり、体系化せず、そのまま記憶だけして結局頭を使わないということが起こるからだ。結果、知識は現実で利用できる知恵にもならず、応用が効かない。
私は昔から”本屋自体を読む”という行動をしている。本屋にいったら、まず全体を歩き回って、平積みになっている書籍の表紙や、棚にしまわれている本の背表紙を眺めていく。
そんなことをしていると、ふと、”自分の知っていることの周りにある知らないこと”を知り、自身の無知の地図が強化される。知らないことをざっくりと分類・体系化していくイメージだ。
その無知の体系から、自分で今考えるべきコンセプトやキーワードを探し出し、現在の自らの知識と知恵との関係性を思索する。更に、そこから深く考えるため、重要な示唆を与えてくれそうな本を買う。そして、目次を眺め、必要そうなところを読み、考える。また、目次を読んで、次に必要なところを読んで考える。
そんなことをしていると、自らの知識や知恵が体系的にバージョンアップされていくのだ。私は日々そのようなことをやっている。