フォロワー数は関係ない? In the Starが打ち出すインフルエンサーマーケティングの新機軸は「ライフスタイルへの共感」

[2016/10/6]
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14456927_935319476574240_441693117_o創業者の菊地正喜さん(左)と橋本裕介さん(右)

 

Social Design Salonからインフルエンサーマーケティングに風穴を空ける新規事業がスタートしました。その名も「In(the)Star」。企画が始まったのは2016年5月。建築業界という完全に異業界からの参入を決めた共同創業者の一人である橋本裕介さんに、その理由と事業の目標を聞きました。


 

黒田:今日はお時間いただきありがとうございます。まずはIn(the)Starのローンチ、おめでとうございます!

橋本:ありがとうございます。Social Design Salonで始まった新規事業の企画を形にすることができて嬉しいですね。App Storeで配信されているので、この記事を読んでくださっている皆さんにも使っていただけたらと思います。

黒田:この企画はどういったきっかけで始まったのでしょうか。

橋本: 最初はFacebookを利用したインフルエンサーマーケティングと人材育成を組み合わせた事業を検討していました。そのアイデアをSocial Design Salonのオーナーである長沼さんに取り上げていただいたのが始まりです。

オンラインの議論のなかで黒田さんがあるビジネスモデルの情報提供をしてくれたことで方針も変わり、現在のサービスの形に繋がっています。私がもともといた建築業界以外の領域で事業を始めたいと考えていた時期に長沼さんに出会えたのがきっかけだと言えます。

黒田:サービスの主軸をFacebookからInstagramに移したのはよいピボットだったかもしれませんね。

橋本:Facebookの使い方がビジネスツール化しているなかで、マーケティングには感性的で共感ができるInstagramのようなサービスのほうが向いていると考えるようになりました。以前からファッションモデルやインスタグラマーとはネットワークがあったので、その強みも活かせますし。

SnapCrab_NoName_2016-9-23_15-33-30_No-00In(the)Star はインフルエンサーマーケティングを「共感」という新機軸で再設計しようとしています

 黒田:橋本さんの読み通り、最近になってInstagramを活用したインフルエンサーマーケティングは活況ですね。

橋本:そうですね。企画段階では競合がいなかったのが、この半年で一気に増えました。インフルエンサーマーケティングのアプリとしては日本初のものなので、競合の状況も常にウォッチしながら事業を進めています。その中で分かってきたのは、広告代理店などは新たなマーケティング手法の提案としてインフルエンサーマーケティングを表面的に捉えているということです。どれだけフォロワー数の多いインフルエンサーが商品情報をシェアしても実際にはそれが売上に繋がることは多くないので、苦戦しているようにも見えます。

ポール・アダムスという研究開発者をご存知でしょうか。彼はGoogle+の開発に携わったあとにFacebookに移籍したソーシャルネットワークの重鎮の1人で、その著書「ウェブはグループで進化する」のなかで彼は「ある人に強い影響を与えられるのは周囲の10人程度」であるなど、ソーシャルにおける影響力の伝播について重要な指摘をしています。

心理的な距離が遠いインフルエンサーがどれだけ商品をアピールしていたとしても届かない。このあたりを理解していないと、本当の意味でInstagramでのマーケティングを成功させるのは難しいと感じています。

黒田:フォロワーが多いインフルエンサーがシェアすればマーケティングになる、というわけではないのですね。

橋本: フォロワーの数が多いインフルエンサーは、シェアしているメッセージが必然的にぼやけて大衆化しています。その人らしさがでてこない。逆に、フォロワーが少なくても自分らしさを表現しているクリエイティブな人たちがいます。そのライフスタイルに深く共感しているフォロワーは、インフルエンサーの投稿に対する影響がより強く出ることになります。

黒田:インフルエンサーを「フォロワー数」で評価するのではなく「共感深度」で評価すると、全く違う形のインフルエンサーをが活躍できるようになる。

橋本:その通りです。競合との差別化のポイントでもあります。ナイキの広告戦略では大物スター選手だけでなく地方におけるスター選手を起用しています。それと同様にIn(the)Starでも地域や分野のニッチにおいて影響力のある人を起用したインフルエンサーマーケティングを提供していく予定です。

黒田:マスを対象に届きにくいメッセージを発している既存のインフルエンサーマーケティングとは一線を画しますね。

橋本:インフルエンサーマーケティングという言葉自体、私たちは使わないようにしています。まだ検討中ですが、新たな名前をつけられたいですね。このコンセプトを企業に理解してもらうことが直近の課題です。インフルエンサーのことを私たちはキャストと呼んでいるのですが、キャストについては私のネットワークで集められます。

難しいのは、インフルエンサーマーケティングというフォロワー数を重視した手法に慣れている企業の担当者の意識を変えることです。ニッチな領域で影響力のあるキャストを活用して成果につながる実績を残していくことが必須だと考えています。このインタビューが始まる前に、黒田さんが使っているPCを私は見て欲しいと思いました。そんな自然な影響をInstagramを通じて広めていきたいですね。

黒田:キャストとして活躍するのは、これまでのフォロワー数重視のインフルエンサーとは別の人たちなのでしょうね。

橋本:はい。これまでのInstagramのインフルエンサーは容姿が重視されてきましたが、In(the)Starではその人のライフスタイルに注目しています。黒田さんにもキャストとして登録してほしいですね。フリーランスというライフスタイルを選んだ人がこんなツールを使っている、ということを発信すれば、共感してくれる人がいるはずです。そういった共感を起こせるライフスタイルをしっかりと持っている人が活躍できる場にしたい。私自身もそういう人が好きで、もっともっと増えたら良いと思っています。

スポーツ業界でいえばフットサル選手やプロサーファーのような人たちにもキャストになってほしい。アプリからキャストの登録ができるので、多くの方に参加していただきたいですね。

黒田:容姿のスタイルではなく、生き方のスタイルを持っている人が輝ける場になりそうです。自分らしさを発揮できる人が増えたら素晴らしいですね。

橋本:はい。個人のメリットだけではなくて、In(the)Starを活用する企業にとってもメリットがあります。それは「本当にリーチしたいユーザー」にリーチできることです。そして、そのユーザーに深く刺さるマーケティングを実現できます。

特に若い世代ではインターネット検索をせずにInstagramでフォローしたユーザーの投稿を見てレストランを決めたり、服を買ったりする行動パターンが増えているようです。共感や関心で刺さるマーケティングの重要性は今後も増していくはずです。

黒田:まずはどのカテゴリーからスタートするのでしょうか?

橋本:現状のキャストで対応できるのはファッション、美容、生活雑貨といったカテゴリーですね。食品というカテゴリーについては、こだわりがあるキャストが集まってきてから展開しようと考えています。親日国を中心としたグローバル展開も検討しています。そこには日本人のお墨付き商品を買いたがる方がいるはずなので。

黒田:このサービスを表すマーケティングの名前を考えていたのですが「Penetrator Marketing」とかどうでしょうか?インフルエンサーのように拡散するのではなく、深く刺さるという意味でPenetrateという言葉を使ってみました。

橋本:良いかもしれません。検討してみます!

黒田:よろしくお願いします!In(the)Starの今後の展開をとても楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました!

 

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インタビュアー 黒田 悠介

新規事業ディスカッションパートナー
CxO Discussion Partners ファウンダー
パーソナル起業トレーナー
セミナー講師・研修講師

 日本のキャリアの多様性を高めるために自分自身を実験台にしている文系フリーランス。ハットとメガネがトレードマーク。ベンチャー社員×2→起業→キャリアカウンセラー→フリーランスというキャリア。主な生業はディスカッションパートナー(壁打ち相手)で、新規事業の立ち上げを支援しています。個人では「文系フリーランスって食べていけるの?」というメディアを運営。CxO Discussion Partners 創始者。パーソナル起業トレーナー。詳しい経歴はこちら

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