「今がその時ではないにしても、もうすぐだ。あいにく私は死を経験する最後の世代ではないかと思う。」(by ジェラルド・サスマン)
Googleが出資する23andMe社が12月11日(米国時間)、元々299ドルだった個人の遺伝子のスキャンを99ドルで提供できるようしたことが話題を呼んでいます。23andMe社の目標は、現在18万人の顧客を2013年末までに100万人まで拡大すること。
内容としては、約30億の個人のゲノムをすべて検査するわけではなく、100万カ所だけを分析するという条件はあるにせよ、ずっと語られ続けてきたDNA医療がいよいよ一般に普及を始めるのが来年2013年となりそうです。
実際に、23andMe社で遺伝子スキャンを試したことのある方の体験談があったのでご紹介。このように病気のリスクを予測できるようになります。
——————————————————————————
これらの注意事項を承知の上で私の解析結果を見たときに何かの参考になりそうなのは、2型糖尿病についての解析結果だった。
通常、アジア人の場合、20歳から79歳までの間に100人のうち27.8人が2型糖尿病を発症するが、私と同じ遺伝子型をもつアジア人の場合は100人中37.3人が発症すると予測されるらしい。現在までの科学的データに基づく限り、私は平均よりも2型糖尿病になるリスクが高いようだ。
引用元: DNA解析サービス23andMeで自分のDNAを調べてみた – Not so open-minded that our brains drop out..
——————————————————————————
「私は実のところ、人体の謎は今世紀の時に全て改善されると思っている。だから今かろうじて考えられる程度のことも将来きっと実現する。」(by デヴィッド・ボルティモア ノーベル賞受賞者)
2013年はこちらの分野にも、大注目していきたいですね。
21世紀中に、現在の10倍は長生きできるようになる!?
photo credit: ►Milo► via photopin cc
生物学的な治療と、機械的な治療、そしてナノテクノロジーにおける治療を組み合わせれば、人間の健康寿命を今よりもはるかに伸ばすことができます。
ナノ医療の研究者ロバート・A・フライタス・ジュニア氏は、このような発言をしています。
「毎年の健康診断と体内の大掃除、そして時々大掛かりな修復を行うことで、生物学的年齢を1年に1度回復し、本人が望むところでほぼ一定に保つことができます。それでもゆくゆくは不慮の原因で死んでしまうでしょうが、少なくとも現在の10倍は長生きできるようになります。それは数十年後には当たり前となっていることでしょう。」
いやはや、すごい時代ですね。数百年先、というわけではなく、今世紀中ということになれば、これは多くの人にとって現実の大問題です。子供や孫を含め、家族が直面する現実ですからね。実際起こるかどうかというところはまた別の議論にせよ、理論的に可能になってくるという事実は、頭に置いておかなければならないでしょう。
昨夜も、ある方とこの件に関して話をしておりましたところ、結局のところ行き着いたところは「メンタルケア」についてでした。
人類はあらゆる分野において未曾有の大変革期にいますが、その根本課題の1つが「人間とは何か?」「人生とは何か?」「働くとは何か?」という非常に哲学的な問いであることは間違いありません。
そこの捉え方次第で、21世紀の人類文明の行方が決まってしまう…という事実が眼前にはあります。
■Social Design News facebookページ
http://www.facebook.com/SocialDesignNews