現在、「人材」と呼ばれる人は、会社にしっかりと利益を残せる人
と言われるかもしれません。具体的には、自分の給料の3倍以上の
粗利を残せる仕事をしていること、とも言われます。
20万円の給料の人であれば、
20万円×3=60万円以上の粗利を出している人ということです。
しかし、10年後の人材の定義はどうなるでしょうか。
それは、「地球規模で社会問題の解決に自身の能力を
使う人」となるでしょう。
具体的には、どんな苦労をしながら何人の人を救ったか?
どんな状況ををどのようなシステムを作り解決したのか?
こういった経験が社会的に評価され「人材」と言われるということです。
日本でも、プロボノ登録者数が2010年の1年間で前年比2.5倍に
なりました。現在も加速的に増えています。
「プロボノ」とは、ラテン語の“pro bono publico”(公共善
のために)の略で、社会人が仕事を通じて培った知識やスキル、
経験を活用して社会貢献するボランティア活動全般を指す言葉
です。
これからの時代をまさに象徴しています。
では、貨幣経済はどのような進展を見せるか、ということですが、
お金はより「投票権」「応援」という意味合いを大きく持ちます。
今は物やサービスやその昨日が欲しいからお金を支払います。
しかし、これからは「この人、この組織が存続して欲しい」
と思うので、お金を使うようになります。
例えば、ソーシャル・ビジネスモデルとしては、小額の寄付に近い
お金を支払うようなビジネスモデルが大きく成長していくでしょう。
「月額500円を使って、NPO法人○○の○○というサービスを
使ってます」という人達が増えていきます。
「500万円の売上げを1社から上げる」というモデルではなく
「500円のサービスを10,000人に提供する」 というスタイル
ですね。
子どもと交流をしながら、地域の貧困を解決するチャイルド・
スポンサーシップは日本では、5万人以上の方が参加しています。
定期的に子供達から手紙などが届き、いわゆる里親のような形で
子どもたちが健やかに成長することを見守っていきます。
例をあげると、このサービスは月々4,500円のご支援で、子供達
の教育、保健衛生、水資源開発、経済開発、農業など継続的な
支援活動をしていきます。
これが、例えば月々450円になって、郵送コストのかかる紙では
なく、電子化した情報がメールやソーシャル・メディアを使って
送られる形になると、もっと使う人は増えるように思います。
また、成長した子供が作った農産物の加工品を月々2,980円で
定期購入する、というサービスが導入されればきっと購入する人
(応援する人)もいると思います。
よって、お金はより「投票権」「応援」という意味合いを大きく
していくでしょう。