毎年恒例のIBMの未来予測 5 in 5が発表されました。今年ももうそんな季節です。はやいな〜…。
こちらは、今後5年間で私たちの生活を一変させる「5つのイノベーション」を紹介するもの。
早速まずはその5つをご紹介。
1、教室が生徒のことを学び的確な学びの環境を与える
→テストの点数や出席、個人の状態にあわせて1人1人違ったクラウドベースの教育を整えることができるようになる。より効果的に長所を伸ばし、弱点を克服できるようになる。
2、地元での購入がネット販売を超える
→リアルとネットが高度に融合し、リアル店舗における販売が再び強くなる。ソーシャルメディアなどの個人情報からパーソナライズされた的確なレコメンド情報を提案することができる。AR技術(拡張現実技術)などもリアル販売を後押しする
3、医師は日常的にDNA診療を行う
→個人のDNAに基づいたオーダーメイド医療が普及する。ガンなどの複雑な問題に関しても、ロボットがより速く正確にサポートをしてくれるようになるために、治療計画も立てやすくなる。
4、個人がデジタルセキュリティーで強く守られるようになる
→1つのサービスに1つのパスワードといった弱いセキュリティシステムから解放される。ネット上の行動などから怪しい動きをキャッチし、より強いセキュリティーで守られる
5、都市が市民をサポートする
→市民から送られてくるリアルタイムの膨大な情報によって、何が起こっているかを的確に把握できるようになる。また、それを仔細に分析することで、より良い施策を施せるようになる。結果、公務員の多くの負担を減らすことができる
21世紀の生活が始まる
photo credit: Claudio.Ar via photopin cc
昨年の5 in 5は、次のようなものでした。
1、スマホを通じてモノに触ることができる。
2、コンピューターが視覚を持ち、情報の意味までを把握し始める
3、コンピュータが感情や雰囲気まで聞きとり始める
4、コンピューターが味覚を持ち始める
5、コンピューターが嗅覚を持ち始める
つまり去年は、コンピューターがどれだけ人間に近づいていくかということが焦点でありました。
今年は、「1.教育」、「2.地域の経済活動」、「3.医療」、「4.セキュリティー」、「5.都市生活」ということで、具体的に私たちの生活がどのように変化していくかを大きな視点で捉える内容になっています。
「1.教育」のパーソナライズされた学びの環境は、生涯学習の一般化に通じます。「2.地域の経済活動」、つまりネットにおけるリアルの強化というトレンドは、これからの新しい働き方を後押ししてくれるものです。
「3.医療」から分かることは、いよいよこの数年間で寿命100歳時代を肌身で感じることができる社会となるのでしょう。「4.セキュリティー」は、当然のことながらフォローされなければならないこと。安心して高度情報化社会を生きる際には必須です。
「5.都市生活」において、私たちは基本的人権の保障に関して新しいフェーズに入っていくことを意味します。交通事故、餓死問題、暴力問題などあらゆる生活における危機を守り、事前サポートしてくれる都市へと進化するわけです。
引きずってきた20世紀を脱皮し、「21世紀の始まり」を感じることができるこれからの数年間となりそうです。
【Social Design Newsから本が出ました】
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」