うまく使われていけば、多くの人の支えになるサービスとなるかもしれません。
こちらは亡くなった家族や親戚、友人とオンライン上で、コミュニケーションを取れるサービス「Eterni.me」
MITの起業家育成プログラムからうまれたサービスです。故人のソーシャルメディアなど、生きてきた情報をできるかぎり収集し、それをアルゴリズム化、人工知能化し、亡くなった方の人格に似たアバターを作成します。
そして、そのアバターと対話することができ、生きている自分たちアドバイスをしてくれます。具体的にはSkypeチャットのようにコミュニケーションが取れる仕組み。
サービスの目的は、「死の影響」を軽減すること、また「記憶」を確認すること。
子供にとっての親の死は計り知れないショックがあります。また長年連れ添ったパートナー、家族の死もそうでしょう。いずれにしても、このような死の悲しみが万分の一でも軽減されていくのであれば、きっと望まれて広がっていくのでしょう。
「何のため?」が高く評価されていく時代
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これから人類は「死」の問題へのアプローチを加速させていきます。
今世間に大きく注目されている「STAP細胞」も「健康」そして「死」の問題への新しいアプローチであるがゆえでしょう。
医療や介護などの分野は、元々このような「死」の問題に直接的に対面する業界でしたが、テクノロジーの発展により、いよいよあらゆる業界がこの「死」の問題への取り組みを始めていきます。まさに今回ご紹介したEterni.meもそうでしょう。
事業家、エンジニア、数学者、哲学者、あらゆる人々がこの問題に対して、何らかのアプローチを生み出そうと努力しだすのがこれからの世界です。
そして、事業やテクノロジーは、結局のところ「何のために?」というところが見られていく。これまでは「いくら儲かるのか?」が第一でしたが、それが「何のためか?」という背景までもが高く評価される時代になります。
水底の更に最底流を流れる”互恵的社会貢献競争”の潮流は、ゆっくりではありますが着実に広がりをみせていきます。