小さなメイカーがビジネスを立ち上げるのための新しいコンセプトを組み込んだクラウドファンディングサイト「Haystakt」
注文数によって価格が変わったり、仕入れ業者にもアプローチできるというところに特徴があります。
例えば、こちらは竹を使って作る陶器「Ceramic Bamboo Tea Cups」。
こんな風に、切った竹の中にセラミックを流して型を作ります。すごいアイデア。
出来上がりはこんな感じ。竹で作られてるって、いいですね。味があります。
目標個数は10個で27ドル(約2,700円)ですが、更に個数が増えるごとに1個当たりの購入価格は下がっていきます。規模の経済が組み込まれているわけですね。こちらが今の状況で、現在は21個の注文が入っており、販売価格は21.57ドル(約1,645円)となっています。
また、販売をしてくれる仕入れ業者からのアプローチを受けられる仕組みになっており、その価格も別途提示されるようになっているところも面白いですね。ぱっと見はハンドメイドマーケット×クラウドファンディングのような見え方をしています。
ものを作って自尊心取り戻す
PHOTO: Sunny forest from Shutterstock
こういった小さなチャレンジが無数にできる社会こそ、これから求められていくのでしょう。
「今の時代ほど、自尊心を持ちにくい社会はない」
これは、多くの人が感じるところではないでしょうか。自殺者の多さもここに紐づいてくることは自明です。
Haystaktのような小さなビジネスを支援するプラットフォームの広がりは今後も期待していきたいところ。
一方1つ1つの事例をみると、Kickstarterのような数百万円、数千万円のプロジェクトが集まっているものではありません。今回の例も、10個3万円程度の販売目標と小さいものです。
しかし、このようなクラスのプロジェクトが無数に登録され、無数に達成されていけばいくほど、社会における自尊心は向上していくのでしょう。
私がよくお伝えする生産社会というのは、個人もしくはチームで価値を創造し、贈与したり販売したりする中で、失われた自尊心を取り戻していくという意味も含みます。働くことと自尊心が再び紐づく社会へと向かっていくことを強く願います。