日本人は、年間10キログラムの衣類を買って、9キロを捨てている。衣類の大量生産・大量消費モデルは、環境的にも経済的にも、もはや賞味期限が切れている。
そんな中、スタイリストが選んだ衣類を6,800円(税抜)で借り放題のサービス「エアクローゼット」が、大人気を博している。日本のサービスだが、あまりの登録者の多さで、今は数ヶ月待ちの状態だという。
さて、「衣類は借りたり、交換するもの」という考え方は、世界的に広がっていきそうだ。オランダ・アムステルダムの「LENA the fashion library」は、その名の通り衣類の図書館。衣類を借りる地域のプラットフォームだ。
利用者は、10ユーロ(約1,340円)をまず登録料として支払う。あとは、サブスクリプションモデル(定期支払い)を基本としている。例えば、月額19.95ユーロ(約2,680円)を支払うと、LENAにある服と自分の服を交換することができる。また、100ポイントが付与され、そのポイントで衣類を借りることができるという仕組みだ。
借りて気に入った服は購入することができ、売上の50%は、服の提供者に渡るというシステムとなっている。
ちなみに、ファストファッションは、基本受け付けてはいない。つまり、デザイナーファッション、ヴィンテージものが並んでいるところも特徴だ。
さて、気になるのは、この事業モデルは、「次世代の古着屋」なのか?ということである。スマホを経由したC to C、つまり、個人間の衣類の売買は活性化しているが、古着屋という旧来の業態は、なかなか厳しい時代に入っていると思う。
しかし、「リアルな場」(お店)を持つメリットを活かし、LENA the fashion libraryのような「交換&低額定期レンタル(&販売)」モデルは、ひょっとすると古着屋の新たな業態になりうるのではないか。ファッションライブラリーは、”地域のオープンクローゼット”として、21世紀のインフラになりうるか?
LENA the fashion libraryは、今後世界的な展開を予定しているということ。目が離せない事業モデルである。
【クエスチョン】
・ファッションライブラリーというコンセプトは世界に広がるのか?皆で話し合ってみよう!