クラシックコンサートをより身近なものにする。
「VAN Beethoven」は、ロサンゼルスフィルハーモニーがウォルトディズニーコンサートホールで演奏したベートーベンの第九を、VRヘッドセットで観ることができるバンプロジェクトだ。
バンの中は絨毯がひかれた空間、そしてサイドにはVRヘッドセットが設置されている。
ただリアルな演奏を体感できるだけでなく、音楽に合わせて幻想的な映像まで出てくる。
こういった取り組みから分かることは、VRヘッドセットの真価は、単純にリアルに近づけて体感を再現するだけにとどまらないということ。
CGを合成したり、リアルの体験ではできない全く新しい体感価値を提案できる可能性がある。それは、VRが語られる時によく使われる”代替体験”というものではなく、”進化体験”と呼べるところにまでそれを昇華していこうとする中に、VRの真価があるかもしれないということだ。
例えば、クラシックコンサートも、その音楽がどのようなシーン、イメージであるかということは、素人であれば分からない。それをVR映像で視覚的にフォローしてあげれば、全く新しい価値を提案できる可能性がある。
バーチャルリアリティの新たな世界観からどういったマーケットが誕生するのか。要注目である。