「送迎」という概念も、進化の序章を刻み始める。
Uberが、ニューヨークで「UberEVENTS」というイベント企画者向けのサービスの提供をはじめた。イベント主催者は、参加者にUberを利用した送迎サービスを提供できる。
利用スタイルは、主催者側が購入したパスコードを利用者に送信してUberに乗車する時に使ってもらうという流れ。例えば、企業イベントの主催者が、スマホで容易に参加者である顧客の送迎を行うことができたり、またホテルやAirbnbのホストが、宿泊者向けに送迎サービスを提供することも可能になる。
このサービスは、これまでの単純なタクシー送迎支援とはまた違った意味を持つ。例えば、自動運転社会では「送迎の無料化」が視野に入ってくる。そのこれまでにないリアルなマーケティングモデルが、どのように提供されていくのか?UberEVENTSの価値提供のフローは、その未来を想起させる。
Uberの価値は、リアルタイムでその地域における需要と供給を一致させるプラットフォームであること、またその価値流通をまるごと請負えるところにある。
自動運転車の開発を進めるGoogleは、Uberに巨額の資金を出資しているが、上記のような角度から見ても、両者における緊密な関係性の落としどころには、業界再編の巨大な可能性を見ることができる。
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