21世紀の産業革命メイカームーブメントの鍵は、一般の多くの人達が気軽にものづくりをする「文化」にあると考えています。そんな文化づくりに一役買ってくれそうなプロジェクトが、この度CAMPFIREにて始まりました。その名も「日本初!僕らの未来を変えるマシン『3Dプリンタ』ガイド本プロジェクト」。
要は、一般の多くの人に分かりやすい3Dプリンターの入門書を作ろう!というプロジェクトです。ちなみにこちらは、ものづくり系女子・神田沙織氏と渋谷ラボさんが責任編集してくれるとのこと。
最近の書籍では、「FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる」であったり、
「Fab ―パーソナルコンピュータからパーソナルファブリケーションへ」が販売され、デジタルファブリケーションの流れを後押ししてくれています。
どちらも名著なのですが、業界の人向け、またイノベーターやアーリーアダプター向けの書籍ではあります。また3Dプリンターに「特化」した一般に分かりやすい入門書は、日本にはまだありません。
ちなみにこんな電子書籍もあります。「3Dプリンタの社会的影響を考える―英国の政策レポートをもとに [Kindle版]」。こちらは「事業」という切り口で考える際に、知っておくと良いことがまとまっている良い本です。
2013年はいよいよ日本でもデジタルファブリケーションが一般に認知されていきます。それを後押しするためにも「日本初!僕らの未来を変えるマシン『3Dプリンタ』ガイド本プロジェクト」は応援したいプロジェクトですね。
Maker Faire Tokyo 2012に行ってきた!
2012年12月1日、2日で開催されているMaker Faire Tokyo 2012に行ってきました。こちら日本科学未来館で行われていたのですが、かなり活況!
企業から大学、社会人サークルから個人までたくさんのブースが並んでしました。例えば上の写真は、音声を理解し電卓、そろばんを打つロボット。太い指なのにスピーディーにしっかり計算しているな〜と見ていてとてもワクワクしました(笑)
このMaker Faire Tokyo 2012には、プロトタイプや自家製製品が多く並んでいました。そこで痛切に感じたことは「自家製製品作りと量産と狭間のサポートがこれら本格的に必要」ということ。
こちらMake Japanの記事「Kickstarterの次はなんだ?」の一部です。
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その片方の端は、基本的に自家製の製品がある。The Floating Globe Lampみたいなやつだ。この場合、次なるステップは明確だ。製品を作って発送するということだ。Etsy、Unique、Craft Fairなどのプラットフォームやツールを活用するのが一般的だ。だが、こうした製品は、Kickstarterではロングテールの少量生産プロジェクトに属する。どんな方法をとるにせよ、需要が一定のラインを超えると、作り手の作業速度の限界がボトルネックとなる。
もう片方の端には、Pebbleのような製品がある。プロジェクトも製品も、Kickstarterでは熱狂的な支持を得た。これを売り出すためには、徹底した製造戦略を必要とする。見るからに複雑で圧倒されるような製品なのだが、こちらも次なるステップはじつに明確だ。たとえば、PCH InternationalやDragon Innovationsと手を組んで、中国の深圳で製造させることだ。
(中略)
しかし、私がもっとも憂慮するのは、この2つの例の中間に位置するものだ。手作りビジネスながら大ヒットしてしまったものや、大手製造業者に依頼するほどではないがまとまった量の製造を必要とするものたちだ。OpenROVもそこに入る。私の知っているMakerの多くがこの部類だ。
引用元: MAKE: Japan : Kickstarterの次はなんだ?.
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下記の図にあるように「手作り製品と量産品の間のステップが明確ではない」ということです。
Maker Faire Tokyo 2012に参加している多くのメイカーが、更なる1歩を進むためのサービス及びコミュニティーの発展がこれからの鍵であることを確信しました。この辺りの情報及び事業について、今後発信していきたいと思っています。
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