医療分野の仕事の代替もどんどん進んでいます。
病院や薬局のオートメーション化をサポートするSwisslog社が開発したPillPickは「薬剤師」の仕事をどんどん代替していっています。単位用量包装、貯蔵および分配を自動化してしまうのです。
こんなふうに薬を調合し、袋詰めをしていきます
薬が患者さんごとに、どんどんまとめられていきます。
処方箋通りに作られた薬がベルトコンベアーで運ばれていきます。
ある統計では、毎年「薬剤ミス」によって100万人以上の人が被害を受け、7000人が死亡しているというものもあります。しかし1日1万回の薬剤提供ができるPillPickの過去データでは、ほぼミスがないようです。
給与の高い薬剤師に代替し、PillPickが世界中で導入され始めています。ミスもなく、コストも安いとなれば、病院経営の視点で当然導入は進んでいきます。
現段階では、大きな病院を中心に導入が進んでいますが、いずれかの段階でバクスターのようなコンセプトロボットが医療分野で展開され、中小零細病院でも導入されていくことでしょう。
職業に賤婢なし
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私はイカ漁については分かりませんし、ビルの構造設計についても知りません。美味しいプチトマトの育て方も分からなければ、半導体を設計することもできません。
生産性を突き詰める中で、世の中は究極的な「分業社会」になっています。そんな状況の中「できる人」「できない人」を職業によって評価することはナンセンスです。
ましてや、今後このように知的労働と言われてきた職業がロボットにどんどん代替されていきます。現代は、薬剤師だけでなく医者の仕事さえもロボットに置き換えられようとしているのです。
これらのトレンドはブルーカラー、ホワイトカラーというような職業に対しての賤婢意識を陳腐なものにしていきます。
そして、人間一人一人が持っている無限の可能性が、より開かれる社会へと移行していきます。
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