「共有とは、新しい購入概念である」
シェアリングエコノミーの調査データが発表され、共有経済はいよいよ世界的にメインストリームへと移行していくことが分かってきました。
Sharing is the New Buying: How to Win in the Collaborative Economy
空き部屋のシェア、自動車のシェアなど様々なものを共有するためのサービスを既に多く利用する人(NEO-SHARES)、また現時点でebayなどで中古品の売買を多様し、これから1年以内にシェアリングサービスを利用したいと思っている人(RE-SHARES)が世界的に非常に多くなっているということ。
その数はアメリカでは人口の39%(約8,000万人)、イギリスでは人口の51%(約2,300万人)、またカナダでは41%(約1,000万人)もの人がこの共有経済における人口とされています。
また興味深い調査結果として、18歳から34歳が全体の48%を占めているというところ、またシェアリングサービスを多様する人の給与水準は500万円から1,000万円の人が27%となっています。つまりお金があるないに関わらず、シェアリングサービスが広く普及し始めているということです。
また利用する理由としては、その”実用性””利便性”と答える人が78%となっていることも注目すべきで、シェアリングサービス全体の満足度も非常に高く、自身が使っているサービスをおススメしたいと言う人は91%にのぼります。
シェアリングというのは、節約や一部の特殊な嗜好性を持つ人が利用するサービスという枠を超え、21世紀の多くの人がライフスタイルとして導入していきます。
共有経済が広がった後の居住スタイル
共有経済が広がる中で居住の概念も変化をしていきます。
これまで一般的であった一カ所に住み続ける”定住生活”は当然のことながら、そこに二地域居住やデジタルノマドという選択肢が生まれてきます。
最近、書籍「週末は田舎暮らし—ゼロからはじめた『二地域居住』奮闘記」という本が出版され話題を呼んでいます。
一言で言えば、平日は都会で生活をしながら、週末は田舎で農業などをして生活するライフスタイルです。
リーマンショック移行、思い描く理想として一度は考えたことがある人も、実際どのようなプロセスを経てそのような生活へ移行していけばいいのか?また、実際にそのような生活を始めるとどのようなメリットやデメリットが出てくるの?という疑問が解決されず、一歩踏み出すことができなかった方も多いように思います。
そういった疑問に見事に回答をくれる書籍となっています。
また、仕事に使うPCやスマホなどのデジタル機器と最小限の荷物で住みたいところへ自由に移動しながら生きていくデジタルノマドというスタイルは、クラウドソーシングなどオンライン上をメインの職場とする人には確実に広がりをみせています。
【参考】
・旅しながら働く。oDeskの調査から分かる「デジタルノマド」という大潮流
20代は定住生活、30代前半はデジタルノマド、30代後半は子供が生まれたので再び定住生活。そしてある程度子供が大きくなってきたら田舎と都会の二地域居住といったことが可能になっていくということです。選択肢が増えていくわけですね。
共有経済の拡大は、居住文化、生活スタイルさえも大きく変えていく潮流です。