イギリスのノズルメーカーであるBETE社は、従業員の在宅勤務を奨励し、年間約5万ポンド(約850万円)の経費を削減できたようです。
Switching to a virtual office proves a smart move for engineering firm Bete
BETE社は、消化器ノズルで高い評価を得る社歴60年を誇る伝統企業。そんな会社でさえも、通勤を必要とするリアルオフィスからオンライン上のバーチャルオフィスへ切り替えを進めているようです。
イギリスにおいて従業員に必要な一人当たりのオフィス面積は約13.5平方マイル、一人当たりのコストとしては毎年4,000ポンド(約68万円)が平均です。
今回、リアルオフィスにコストをかけるのではなく、システム投資することでオンライン上のバーチャルオフィスへと移行。通常の中小企業よりもIT投資においては20〜30%費用が高く、投資金額も年間15,000ポンド(約255万円)と大きいですが、純利益は25,000ポンド(425万円)ほど伸びたとのこと。
また、環境にも優しく年間8,4トンのCO2削減にもつながっているということです。
GenMobileが5000人を対象とした調査で「給料が10%上がるよりも週に2、3日自宅で働くオプションをもらう方が良いと答えた労働者が53%に及んだ」と以前記事に書きましたが、通勤が少なくなりかつ自宅で働けることによって、従業員の満足度も高まっているのではないかと推測できます。
【参考】
・“お金”よりも”働き方”。仕事は「自宅」で行うことが普通になる
伝統的な産業にもバーチャルオフィスの潮流は流れ込んでいきます。
次世代を語る上での心得
この記事を読んでいる方は、まさに次世代を見つめながら仕事に励んでおられる方々ばかり。
よって、「時代がこう動くと分かっているのだが、職場ではこちらが言うことが全く通じない」と悩まれている方も多いでしょう。
結果、陥りがちなのが「この人達は、価値観が古い。頭が悪い。だからこの人達は諦めるしかない」と思ってしまうことです。
しかし、この姿勢、態度を私はあまり勧めません。これが、”近未来”を語る人にとっての最大の罠の1つです。ここに陥り、ここに安住する人は、個人的かつ一時的に仕事でうまくいくことはあっても、人生としてはいずれ行き詰まってしまいます。これは、人類の歴史という視点で一人一人の人生を深く見つめた時に見える真実です。
では、最も大切なことは何か?それは、新しい潮流、価値観をどこまでも粘り強く伝え続けることです。社内では時にバカにされ、時にいじめられることがあるかもしれません。しかし、それに屈することなく、会社のため、相手のために人間そのものを尊敬しながらコミュニケーションを取り続けること。
それができる人こそが、次世代リーダーなのだろうと思っています。そしてそういった人が結果、会社の残り続けるのか、転職をするのか、自分で起業するのかは分かりませんが、その姿勢を持とうと努力できる人は、きっとどこに行ってもなくてはならない人材と評価されていくことでしょう。
今は、文明的、社会的、ビジネス的な大転換期。この転換を忍耐強く進めていく主人公は読者の方お一人お一人です。