梱包、配送分野に注目のベンチャー企業の登場です。
「Shyp」は、梱包及び配送のフローに革命を起こそうとしているサンフランシスコのスタートアップ。
ECサイトを運営したことのある人はよく分かると思いますが、梱包と配送の手間は本当に大きいものです。梱包材のストックはもちろん、それを行う場所も必要ですし、梱包した商品は少量の場合、コンビニや郵便局、また近くの配送センターまで持ち込まなければいけません。
それらの手間を一気に解決しようとするのがShypです。
手順は次の通り。まずはShypのアプリをスマホにダウンロード。梱包、配送したい物を写真を撮影し、送りたい場所の住所を指定します。
そして、Shypのフレンドリーなプロフェッショナルスタッフを呼びます。
スタッフは荷物を配送センターまで運んでくれます。ちなみにこちらのサービスは大手配送会社FedExやUPS、DHLとも提携済み。世界中に配送可能です。
梱包材は全て無料、またどこよりも安い送料を打ち出し、現在はサンフランシスコ内であればどこでも5ドルで商品を取りにきてくれます。
ちなみに送れる商品は縦横幅が30cm×30cm×30cm、重さが50ポンド(約23kg)まで。
ちなみに現時点での利用者は70%が企業、30%が個人という割合。誰もが世界をマーケットとするメイカーズの時代、こういった革命は待ち望まれているところですね。
巨大な物流革命が始まる
昨年末、Amazonがドローンで30分以内に商品を届ける「Prime Air」の研究開発を行っていることが日本でも大きく報じられました。
【参考】
・空の産業革命が着々。ドローンが「共有経済」を加速させる可能性について
数十年間大きな変化のない現在の物流業界に今、変革の兆しが見え始めています。
その物流革命のもう1つの本命は、オンデマンドであらゆるモノを送るという潮流。
例えば、モノをファクスできる3Dプリンター複合機「ZEUS」。3Dスキャンや3Dプリントするだけでなく、3Dデータを送信することでモノ自体をファックスしてしまうという面白い製品です。
モノの物流コストを限りなくゼロにしていこうという大きな流れが進んでいます。書籍だけでなく、あらゆる最終製品の物流コストがこれらの革命的なシステムによって削減されていきます。
今後もこれらの物流革命には、要注目です。
Author Profile
- 長沼 博之
一般社団法人ソーシャル・デザイン代表理事。次世代事業モデル構築を得意とする経営コンサルタント。「Social Design News〜社会をより良くする近未来インスピレーション情報〜」を監修。メイカーズ革命やクラウドソーシング、ソーシャルデザイン、これからの働き方についてTVや雑誌から取材多数。著書に「ワーク・デザイン これからの〈働き方の設計図〉」がある。