共有経済は、食の世界にも広がります。
こちらはイギリスとギリシャで展開されている家庭料理の共有サイト「cookisto」。一言で言えば、空き部屋共有サイトAirbnbの料理バージョンです。
作りすぎてしまったカレーやら煮物やら…一般家庭、また一人暮らし世帯でもよくあることです。また、料理好きに人はどの国にも多く、自身の料理を他の人にも食べて欲しい!という欲求は社会に広く存在しているわけです。
利用者は、まず近くの料理提供者を探します。そこで、そのプロフィールを確認。美味しそうな料理の写真に目を奪われます。”自身の台所がショールームに”なんて記述もありますが、まさにそんな感じ。
評価やレビューも分かりやすく表示されていて安心です。その中から、自分の好きな料理を選択します。
届けて欲しい日時や場所、何人前かなどを選択して、決済を済ませれば完了。
料理の提供者としても多少なりとも収入が入ってきますから、重宝されています。主婦が月間数万円の収入をcookistoで得ているという事例もありますよ。
共有経済が現代の影を薄め、主流の経済圏となる時
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“資本から得られる収入の増加率は、賃金が上がっていくスピードよりもはるかに速い”
これが、世界が直面する”固定化されゆく格差”の原因の1つです。この拡大する貧富の格差によって、世界中で再び裏経済と呼ばれる動きが大きく、強く動いています。
日本におけるオレオレ詐欺問題なども、益々複雑化の様相。名前や家族構成、働いている職場についてまで詳細に記載されてい個人情報が数万円で売られるようになっており、またその実践の巧妙さは警察も驚くほどになっている。それが日本における現状でもあります。
しかし、このような影を薄める力を持つのが、共有経済の急進です。それぞれの持っているものをシェアしあう文化の発展。固定化されゆく格差の問題に、現実生活レベルでアプローチする潮流です。
お金があるとかないとかに関わらず文化として深く根ざしていく、この共有経済圏こそが、新しい時代の大きなカギとなる。そして、21世紀のメインストリームとして認識されていくはずです。
当然、今後政府における再配分問題、社会福祉の問題は益々大きくなっていきますし、そこの重要さに関しては議論の余地はありません。いずれにしても、次の世代に自信を持って託せる希望の社会を皆で生み出していきたいものです。