1985年に設立され120年以上の歴史を持つコロンビア·クレストは、ワシントン州最大のワイナリー。世界的に高い評価を得るワインを製造しています。
このワイナリーが、なんとクラウドソーシングでワインを作るプロジェクトを開始。CrowdsourcedCabernet.comは、誰もが気軽にワイン作りのプロセスに参加できます。
参加者は、気象分析や季節ごとのシーズンデータなどをチェック。
また、このようにブドウ畑を時系列ごとに監視する映像を見ることができます。
これを日々見ているだけでも、ワイン好きの人には相当興味深いものでしょう。
そして、毎週必ず、ワイン作りに重要な決断ポイントについてアンケートが行われます。こちらは、未熟なブドウを収穫まで残しておくか、それともある程度摘んでしまうことで、熟しているブドウをより濃縮した風味のものにするかを決める投票の模様。
また、コロンビア·クレストのワイン製造の専門家に直接質問をしたり、助言もらったりすることもできます。オンライン上ですが、なんともワインメイカーとして成長していける感があります。
このプロジェクトに参加をすると、手を汚さないでワイン作りの初期段階からワイン作りに参加することができ、メンバーはそのワインの割引購入も可能。
また、出来上がったワインは、品評会にも出品されます。賞を取ったとしたら、作り手の一人としてきっと嬉しいのでしょうねぇ。いや〜、これは良くできた仕組み。参考になる点が様々ありそうです。
地域発の○○オーナー制度に吹く追い風
上の映像は、京都おぶぶ茶苑の茶畑オーナー制度の解説動画です。地域の農産物や海産物、畜産物などを、オーナー制度で全国へ、全世界へ届けるという取り組みは、ここ数年各地で行われてきました。
今回のワイナリーのクラウドソーシングシステムは、その流れに更なる追い風を吹かせてくれる可能性があります。
オーナー制度は、毎年リピートしてもらうことが最も大切です。そのためには、参加者の作物への関わりをより深めていけるかどうか(手間なく)、というところが1つの大きなポイントになります。
単純にオーナーとしての権利を買うだけでなく、自身が生産やそれに関わる決断の一部を担うこと、また昨年の作物と比べられること、そして品評会での審査とその結果は、自身のオーナーとしての自覚とモチベーションへとつながるに違いありません。
そのために必要なカメラやネット上のアンケートなどはありますが、現在こういったシステムもより構築しやすくなっているのは確か。そういう意味では、どんなところにもそのチャンスは広がっていると言えます。
インスピレーションを感じた方は、是非、新たな一手の参考にしてみてください。