21世紀の移動の手段には、当たり前のように「共有」のコンセプトが入ってきます。
米国でリリースされたアプリ「RideScout」は、目的地までの最適な移動手段を”シェア”の選択肢を含めて提示してくれるサービスです。具体的には電車やバスに加え、カーシェアリング、またタクシーやクルマのライドシェア、自転車のシェア、など、移動におけるあらゆる手段をワンストップ表示してくれます。いや〜、多くの人が待っていたでしょうね、このアプリ。
現在米国において、道路を走る車の78%以上が、たった1人しか乗っていない車両とのこと。先進国と呼ばれる国であれば、どこも同じような状況でしょう。この非効率な現状に真っ向から挑もうとしています。
今、目的地までいくのに、マイカーで行くとどれだけのお金と時間がかかるのか?またライドシェアで行くとどうなのか?またタクシーだとどうか?といった比較も容易に行うことができます。
また、それぞれの移動手段の予約も簡単に行うことができ、その到着もアラートで教えてくれます。そして、自身のカレンダーとも連携させることができるのも特徴の1つ。
まさに、共有移動時代のワンストップアプリ。これが広がっていくと、いよいよ私たちの移動のスタイルは21世紀型に移行していきます。
ウェアラブルデバイスが共有経済拡大を促進する
この共有経済時代に、もう一つ大切なインフラはウェアラブルデバイスです。いつでもどこでも瞬時に情報にアクセスし、共有を促進してくれることが前提となるからです。
メガネ型デバイスはもとより、スマートウォッチもいよいよ普及の第一歩を踏み出そうとしています。モトローラが発売したクラシックなスマートウォッチ「Moto 360」が今、注目を集めています。確かに、かっこいいですよ、これ。
価格は249.99ドル(約2万5,000円)、メタル製ベルトのモデルは299.99ドル(約3万円)の予定です。このようなウェアラブルデバイスが、RideScoutのようなアプリと連携をして、共有経済圏における最適な移動手段を提示してくれるとしたら、多くの人にとって重宝することは間違いありません。スマホアプリよりももっと自然に利用されていくことでしょう。
共有領域の拡大は、共有マーケットの拡大につながり、あらゆる業界がこの文脈の中で再構築されていくのです。
【参考】
・英国の共有経済は10年で18倍、2025年に90億ユーロ(1兆2,400億円)市場になる