手頃な価格の金属3Dプリンタのリリースラッシュの始まりです。
オーストラリア発の金属3Dプリンタが、Kickstarterに登場です。
Affordable 3D Metal Printer – Aurora Labs
材料はステンレス鋼、ニッケル合金等が可能で、今後はステンレスやプラスチック素材でも利用できるようになるとのこと。また、複数の素材を同時に造形でき、その細かさは50ミクロンまで調整ができるというので驚きです。
金属の粉に1,600℃のレーザーを当てて、金属を固めていくというプロセスとなり、クルマやロケットの部品まで作ることが可能。出来上がった部品は非常に固く、引っぱり強度もかなりのところまでもっていけるのでしょう。
気になる価格ですが、Kickstarter価格で米ドル換算3,995ドル、日本円で約40万円という低価格です。出荷は来年の4月、5月とのことですが、楽しみな製品です。
数十万円代は普及の合図
マルチファブリケーターや焼結タイプの3Dプリンタなど、「売ることのできる製品」を作る、メイカーズ時代のインフラが整おうとしています。このデバイスの価格ですか、百万円代と、数十万円の差は本当に大きい。
【参考】
・世界初!低価格の5軸マルチファブリケーター「5AXISMAKER」
・ついにレーザー焼結タイプのデスクトップ3Dプリンタが数十万円代で登場する
パソコン一つとっても分かりますが、企業に、そして個人の家に本当の意味で普及をしたタイミングは、価格が数十万円代になってからのことです。
もちろん、数十万円の中盤か、前半かではまた違うわけですが、いずれにせよ普及のゴングが鳴るという意味において、記念碑的なニュースであります。
また、今回の製品で注目するべきところは、個人客向けの製品、つまりB to Cを超えて、企業向け、つまりB to Bにまで、この影響が広く及んでいくこともわかる点。メイカーズ革命の影響は、これまでのものづくりの歴史の中で最も速く広がることを肝に命じ、見つめていきたいところです。