不動産を下見に行かなければいけないコストの大きさ…。これは現代においても、いかんともしがたいものがある。
紙に書いてある間取りやネットにある一部の写真だけで、物件を決めることはできない。とは言え、遠方への下見の場合には、その時間と労力に悶絶してしまうことさえある。
こんな時代だから、クラウドソーシングを利用し、不動産を代わりに見に行ってもらい、レポートしてもらうこともできるだろう。しかし、できることなら、この目で確かめてみたいと思うのが当然であり、それは誰もが望んでいるところである。
そんな思いを、自宅いながら実現するトレンドが生まれる。その方法は、バーチャルリアリティを利用するというもの。「Matterport」が、公開した不動産ショウケースのインパクトは大きい。
まずは、その3Dデータのイメージをこちらの動画から確認して欲しい。
Matterportは、4,500ドルの高性能カメラを利用し、独自のソフトウェアで数分で3Dデータを作るサービスを提供している。
また、こちらの映像からは、部屋の3Dデータを気軽に模様替えし、様々なインテリアを置きながら、そのイメージを確認できる。
ここから分かることは、不動産の下見は、確実に進化を遂げるということ。前述したように、不動産の下見のコストは、まだまだ大きい。しかし、それを、デスクトップPCやタブレットPCで、またOculus RiftのようなVRヘッドセットで確認することができたらどうだろうか。
VRヘッドセットを所有している人は、3Dデータを公開している不動産サイトから、3Dの部屋を下見し、また、もしヘッドセットを持っていなかったとしても、不動産屋に行った時に、VRヘッドセットで物件を確認することは普通になるだろう。
そのステップを通し、最後の最後、つまり決断の段階において、その場に行くという流れは残るかもしれない。しかし、それは、最後の2%の不安を取り除くためである。
また、先日はとあるご夫婦に、新婚の物件探しの苦労を聞く機会があった。新築の物件を検討しており、良いと思った物件があるのだが、まだ完成しておらず、建造最中の、骨組みの外観だけしか見ることができないため、決断ができないと言うのだ。
しかし、今後は、新築のマンションでも、完成前に3Dデータで、中を確認することができるようになるだろう。不動産を選ぶ方法は、バーチャルリアリティの登場で、間違いなく進化する。また、部屋を撮影する事業を含めて、そこから新たなビジネスが登場してくることだろう。
【クエスチョン】
・バーチャルリアリティを利用した新たな不動産関連サービスを検討してみよう!