昨日、アルツハイマーについて少し勉強をさせていただきました。アルツハイマーを治療する「脳内ペースメイカー」というトピックがあったのでご紹介します。
Ohio State Implants First Brain Pacemaker To Treat Alzheimer’s
世界中で3500万人もの人が苦しんでいると言われているアルツハイマー(痴呆症)。今のところ主要な治療法がなく、介護をする家族の苦しみを考えても早急な治療法の確立が求められるとことです。
アルツハイマー病のケアと研究で世界的に有名なオハイオ州立大学が、現在脳内ペースメイカーの研究を進めています。この脳内ペースメイカーを世界で初めて使っているのが、キャシー·サンフォードさん。
彼女が脳内ペースメイカーを使い始めて5ヶ月後、認知機能検査で大幅なパフォーマンスの向上が見られたそうです!
脳内ペースメイカーは、脳の異常な活性を調節し、それを正常化するために脳に微小な信号を送ります。仕組みとしては、心臓ペースメーカー装置と同様とのこと。
現在のところキャシーさんの副作用は報告されておらず、この脳内ペースメイカーの研究は2015年には終わるとのこと。もし、この実験が成功すれば、2015年以降、多くの人達が希望の持てる治療法として認知されていく可能性もあります。
不老不死についての議論の始まり
技術的特異点(シンギュラティー)とは、人類が生み出したテクノロジーが、人類の限界、予測を越えて急激に進展し始めるポイントのこと。レイ・カーツワイル氏は、2029年までに、人類と同じレベルの人工知能が生まれ、2045年までにこの技術的特異点が訪れるとしています。
こちら映画2010年に公開された映画”The Singularity Is Near”の予告編。
マサチューセッツ工科大学(MIT)Media Labの所長・伊藤穰一氏が、スイスのダボスで開催されたWorld Economic Forumで、この技術的特異点について、自身の立ち位置を語りました。
「私は技術的特異点派の人たちとは対極の立場に立っている。不老不死が良いことだとは思わない」
「効率の最大化について考える人々は、生態学やソーシャルネットワークの影響について考えていない。将来的に、われわれが行うあらゆる科学的発明は少なくとも中立であるべきで、できれば肯定的なものであるべきだ。」
「不老不死を取り入れるなら、それが仕組みにどのような影響を及ぼすかを考えなければならない。Media Labの設計原理は、世界をより効率的にすることではなく、仕組みをより弾力的かつ強力にすることだ」
いよいよこの辺りの話が、一部の研究者だけではなく、多くの人の耳に入ってくる話となりそうです。不老不死というのは、近未来どうやらありえるシナリオ。では、これをどのように扱うか?
スティーブ・ジョブズ氏は「死は生命の最高の発明だ」と言いましたが、それが本当なのかどうか、今後白熱した議論が交わされていくことでしょう。