各地で生まれくるメイカーズたちと既存の中小企業、町工場、職人がどうつながるかが日本流の21世紀の産業革命の鍵。これは、記事でも書き続けてきたことであり、もはや多くの人が認識することでしょう。
なんとそれを実現しようとするWEBサービスがすでに、アメリカで始まっていました。その名も”Makers Row“(メイカーズロウ)
Factory Sourcing Made Easy(ファクトリーソーシングは、製造を簡単にする)というシンプルで明快なコンセプトにしびれます!そして「America’s best factory in one place」とあるように「ベストな国内工場を選ぶことができるワンストップサービス」となっています。
創業者の1人であるマシュー・バーネット氏は、創業理由に次のようなことをあげています。
1つは、自身が海外工場に量産をお願いした時のトラブル。そしてもう1つは、製造を依頼する工場や会社を見つけるのに、自国内で見つけるよりも、海外から見つける方が簡単なことに失望したこと。
このサイトの特徴は、メイカーが簡単に、作成プロセスに合わせて、工場、企業、職人を検索できることです。現在は、アクセサリー及びアパレルに絞ってデータベースを構築しています。
例えばイメージは、こちらの画像。ステージ、またカテゴリーやロケーションから検索することができます。
また、ステージ別のイメージを共有します。
最初はアイデアが湧いた状態。そのアイデアを洗練したり、必要な部品、部材について理解するサポートをしてくれるところを探すステップ。
続いてはパターンメイキング。作りたいものの平面図や型紙を作る段階。
こちらはマテリアルズ。つまり、素材選定の段階。それをサポートしてもらえるところを検索できます。
続いて、サンプルメイキング。プロトタイプ(試作品)製作を支援してくれるところが並びます。
続いては、どの機械を導入するかという段階。機械選定を行う段階です。
そして最後に、生産段階。小ロット生産から、大量生産までをサポートしてくれる会社及び工場とマッチングしてくれます。
実際検索すると、このようにピンタレスト型のインターフェイスで工場、会社が並んできます。
各ページは、このようなイメージ。動画を作ってPRしているような工場もあります。
Makers Rowに登録されている工場は、小さな職人が営む工房のようなところから、大規模工場まであります。ただ基本は、小さなところが多いようです。
これまで、Makers Rowは24,000以上のマッチングを実現してきている模様。年内には、アクセサリー・アパレル業界だけでなく、6分野に拡大するということです。
いや〜、このサービスは、はやく日本にも作るべきですね。
日本で Makers Rowを立ち上げる意義
photo credit: kern.justin via photopin cc
日本にMakers Rowのようなサービスが生まれれば、当然日本でも「メイカー」、「ものづくりベンチャー」が増えていくことでしょう。
また、それだけでなく次のような良い派生効果が見込めます。
・ものづくりで、”パラレルキャリア”を実現する人が増える
・NPOなどソーシャル・ビジネスが、独自でものづくりを始めていく
・職人、町工場に新たな仕事を生み出すことができる
・地域の産業の活性化につながる
・新たなものづくりの生態系を生む後押しになる
このWEBサイト、日本にも是非作るべきですね。ご興味のある方、もしくは会社は是非ご連絡ください。皆で一緒に進めましょう。