国産3Dプリンタの商品化を目指して進んでいるBONSAI LABの大迫さん、片桐さんにお会いしました。
国産3DプリンタであるBlade-1と同じく、RepRapのオープンソースプログラムを使って3人チームで製作。なんと構想、設計、デザイン、プロタイプまでを2週間程度で作りあげたとのこと。
このようにMade in Japanのシンボルとして、盆栽(BONSAI)をモチーフにしたようです。確かに盆栽のよう…面白い(笑)
こちらBlade-1にはない、コントローラーがついています。SDカードでデータを移動できるので、常にパソコンに接続しておく必要はありません。
裏はこんな感じ。
このBONSAIの製品化が進められれば、いずれ「キッズ向け3Dプリンタ」の展開なども考えているそうです。遊びだけでなく、デジタルファブリケーション教育も含めとても面白い発想です。
大迫さんは現在、日本の3Dプリンタ業界は、欧米から3、4年遅れているという感覚を持っており、日本にもたくさんの国産3Dプリンタベンチャーが登場してくることを願ってやまないのことでした。
デジファブ普及の鍵は、横の連携と徹底した合意形成
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日本は、CNC工作機の技術は非常に進んでいるようですが、3Dプリンタではなぜこれほど遅れているのか?
大迫さんもやはりタコ壷化、縦割り社会の弊害を感じているようでした。これらの分野は徒弟制度や職人文化の色が濃く、横の連携がどうしてもしにくいとのこと。
また、3Dプリンタはソフトフェアや機械設計、デザインなど様々な要素が必要ですが、日本では、設計とデザインが別れていることも弊害となっているようです。海外では、「インダストリアルデザイン」と言えば、設計とデザイン両方ができることだと言います。
やはり、日本においてこのデジタルファブリケーションを普及させるには、各所で”横の連携”が必要であることが分かります。
そして、3DプリンタBONSAIをチームで作るにあたっては、「合意形成」を徹底的に大事にしたとのこと。それぞれが納得いくまでコミュニケーション、対話を続けていくという姿勢ですね。
デジタルファブリケーション、3Dプリンタの登場で、「チームで仕事をする」という文化が、日本により深く根付いていくことでしょう。