Vourno.com Home Page Video from Vourno on Vimeo.
ジャーナリズムがクラウドファンディングされていく時代へと突入。
米国でローンチされた動画報道のためのクラウドファンディングサービス「Vourno」。コンセプト動画が刺激的でしたので、拙訳でざっくりとご紹介。
世紀を超えて、ジャーナリズムはドラマティックに変化してきました。
1690年、アメリカ初の新聞がボストンで発行されました。
1920年、最初のラジオ放送が開始されました。
1980年、最初の24時間TV放送がアトランタで開始されました。
1990年代、インターネットはニュース業界に新たな革命を起こしました。
YahooからTwitter、ハフィントンポストまで、新たなオンラインプラットフォームがどんどん誕生していきました。
…しかし、真実を伝えるニュースが減ってしまいました。
今日ジャーナリズムは危機に陥っています。
重要な報道に必要なレポーターがかけています。
メディアは、ニュースを繰り返しているだけであり、真の報道をしていません。
大衆の声が聞こえなくなってしまいました。
この状況の全てを、「今」変えようとしています。
VIDEO JURNALISMを組み合わせてVOURNOと言います。
VOURNOは、世界で最も大きなクラウドファンディングニュースプラットフォームです。
お金を集め、製作し、オープンに公開していくという革命的なインセンティブベースのプラットフォーム。
真の意味で歴史上最初の独立したニュースメディアの誕生です。
レポーターは、どのニュースリソースを報道することがベストかが分かります
そして、最終的にどのニュースが報道価値があるかが評価によって決まります。
創造し、資金を調達し、シェアをし、観て、評価する。
それが、VOURNOです。
21世紀型・動画ジャーナリズムの1つの形を作る挑戦が始まる、と言ったところでしょうか。
上記の説明にもあるように、Vournoはアイデアを投稿し、「どれくらい観たい人がいるか」ということを調査することもできます。製作された動画コンテンツは「Vourno」から一般ユーザ向けに配信されるようです。
報道の1万人市場が誕生する。ジャーナリズムの真の民主化
photo credit: Johan Larsson via photopin cc
現代の動画ジャーナリズムは、TV局が中心であり、その対極にはYoutube、ニコニコ動画といったプラットフォームがあります。
今回のVournoの取り組みは、この間を取るようなコンセプトであり、言って見れば「報道の1万人市場」を作り上げていく可能性を持っています。
ちなみに、TV局からしてみれば1万人市場というのは、全く手が付けられません。視聴率で言ったら0.01%にしか過ぎないからです。
3Dプリンタを中心に進んでいるデジタルファブリケーション革命はクラウドファンディングと組合わさることによって、ものづくりの1万個市場を生み出しました。
そういった意味では、今後動画ジャーナリズムがクラウドファンディングと掛け合わさることによって、1万人市場を作り上げていくのかもしれません。
ものづくりと重ねてみるならなら、手作りものづくりマーケットEtsyが、動画ジャーナリズムにおけるYoutubeやニコニコ動画になり、大手ものづくり企業は、日本においてはキー局と言われるTV局です。
そして、KickstarterやIndiegogoが、動画ジャーナリズムにおいてはVournoとなるというイメージです。
Vournoの取り組みが米国で軌道にのってくれば、当然日本でも同じようなサービスが立ち上がってくるのでしょう。
・日本代表ではないけど、このサッカー選手のドキュメンタリーを観たい
・石巻市内の漁師さんの現状とこれからについて報道して欲しい
・○○大学の学生の今を取材して欲しい
といったニッチなテーマに数万円から数十万円が集まり、「1万人市場」の報道マーケットが誕生していくのかもしれません。