ゴールドマンサックスによる3Dプリントの市場予測。
現時点で、世界的には22億ドルの市場規模がありますが、これから毎年20%以上の成長を続け、2021年までに108億ドル(約10兆8,000億円)に達するとしています。
また、現在のマーケットの売上げ構成はこちら。
コンシューマー商品:22%
自動車産業:19%
医療・歯科業界:16%
B to Bの製造機器:13%
航空宇宙産業:10%
学術用:7%
軍事産業:4%
建築業界:4%
その他:4%
コンシューマー商品や医療機器等はニュースになることが多く、よく分かりますが「自動車産業」も現時点でかなり大きいですね。
マッキンゼーの予測では、2025年には20兆円〜60兆円。その頃には、製品の部品全体の30%〜50%が、消費者が自ら3Dプリントするようになる可能性があるとも予想されています。
また、「3Dプリントは消費者の家庭で毎年2000ドルの節約になる」という興味深い予測も。
パナソニックが3Dプリンタ投資に積極的
以前もご紹介しましたが、パナソニックの3Dプリンタに対する投資が積極的です。
パナソニックがデジタル家電の開発過程を改め、試作品に樹脂を使い立体物が簡単に作れる「3Dプリンター」を全面的に使用することが7日わかった。従来は白物家電の試作品などが中心だったが、より小型で複雑な形状が求められるデジタルカメラなどでも3Dプリンターを活用する。試作品の開発コスト削減とスピード化により、新製品の開発を効率化する考えだ。
(中略)
手作業には時間がかかり、試作に数週間かかる場合もあった。
設計図のデータを読み込ませれば自動で立体物を作成する3Dプリンターを使えば、数時間から1日以内に試作品が完成する。家電各社は新製品の開発にあたり、数十~数百点近い試作を繰り返すといい、3Dプリンターの活用で開発期間のスピード化に加え、コストも最大約5分の1程度に抑えられるという。
新製品開発コストが5分の1まで抑えられるというのはすごいですね。自動車産業は3Dプリンタを積極導入していることがデータからも分かりますが、エレクトロニクス業界はまだまだ少ないようです。
しかし、今後はパナソニックのように社運をかけてチャレンジしていく会社が日本にも増えていくことでしょう。