このサービス、未来の新しい旅行のカタチかもしれません。
個人や仲間で旅行プランを作ることのできる旅行のクラウドソーシングプラットフォーム「OpenTrips」。
旅行会社のプランを見て、「ここをもうちょっと変更して欲しいな…」と不満を感じたことのある方は少なくないでしょう。結果、全部自分で手配することもできますが、面倒くさかったり、逆に値段が高くなってしまうこともあるかもしれません。
こちらは、自分で旅行プランを作り、その旅行プランを仲間で練ったり、一緒に旅行する人を募集することができます。
最終的には、OpenTripsが旅行会社にその旅行プランを実際に作ってもらい、販売します。OpenTripsの手数料は15%の手数料。
例えば、ルノワール地方のワインと料理を巡る旅が完売していたり…、
ドイツのお酒と料理を食べながら電車で巡るツアーなんかが、プランのアイデアを募集していたりします。
現在多いのは、グルメ関連の旅行プラン。まだ投稿されているプランは多くないですが、37%の確率で旅行が成立・販売されているようです。
OpenTripsは、コラポレーション、オープンイノベーションの思想を取り入れることによって、これまででは不可能であったマニアックであったり、ニッチなツアープランを、限りなく安いマーケティングコストで販売することを可能にしました。これからの発展が楽しみなサービスです。
コラボレーションとオープンイノベーション
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コラボレーションやオープンイノベーションというのは、単なるテクニックではありません。
この背景には、価値観や思想が含まれています。「全てを自社で行う」ことを当然としてきた会社が、コラボレーションやオープンイノベーションの哲学を取り入れることは、そんなに簡単なことではありません。
なぜなら「社内の文化を変える」ということにもつながる話なので、組織が大きくなればなるほどそれは難しくなります。
例えば、OpenTripsの仕組みや考え方を、大手旅行会社が取り入れることは簡単なことではないでしょう。
ここ約1、2年で日本に入ってきたメイカーズ、クラウドファンディング、クラウドソーシングのコンセプトを、日本はことごとく受容しました。
特に、大企業がクラウドソーシングを利用し始めたそのスピード感には、正直驚きました。ネット系の会社だけではなく、大手新聞社やテレビ局など伝統的な業界にもその波は広がっています。
次に受け入れられるべきは、このコラボレーションやオープンイノベーションの思想・価値観でしょう。ここが広く来年2014年に受容されていくと、更に面白い時代へ突入すると確信しています。
あっという間に今年もあと1ヶ月半。いずれにしても、来年はもっと楽しみな年となりそうです。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」