オープンイノベーションを取り入れた21世紀型の自動車会社・ローカルモータースが、これからの10年で世界中に100の工場をネットワークしようとしています。
【参考】
・地域経済復活の鍵!?ローカルモータースから未来の自動車産業を考える
ローカルモータースの特徴は、エンジニアやデザイナー、自動車ファンが集まるインターネットコミュニティーForgeの中で、車を設計・デザインするという点。また車を購入する際には、地域のマイクロファクトリーで自身で組み立てたものを購入するという点です。
車の組み立ては、そのマイクロファクトリーの工員と共同で行う必要があります。その理由は、米国の法律では、自動車製造の50パーセント以上に購入者が携わる場合、いろいろな規制が免除されるからです。
具体的には、衝突試験等をしなくてもよくなるので、車を運転できるまでのプロセスを削減できます。
このマイクロファクトリーを世界中に作っていくという取り組みであり、現在ローカルモータースは、その工場を募集しています。
自動車産業のあり方も、着実に変化をしてきていますが、その動きの中心にいるのがこのローカルモータース。これからも動きに注目です。
鈑金屋さんは地域の工房へ
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現在日本では、地域の鈑金屋さん、車の修理屋さんが苦戦を強いられています。
車が高度なコンピューターとなった今、自動車を修理をすると言ってもディーラーに持っていかなければならないという場合も増えています。
そして、今後「自動運転車」が登場し、人間が車を運転する必要がなくなれば、事故の件数は激減します。結果、修理件数はもちろん保険に関する手数料も大きく下がるわけです。
よって、若手で鈑金を仕事にする場合は、先がないと思っている人達も多いのです。
しかし、私はそんな地域の工場に大いなる可能性が秘められていると思っています。そのアイデアの1つがモノづくりができる工房としての利用です。
アメリカでは、会員制工房テックショップが、月額約1万2,500円程度で、工具使い放題&モノづくりコンサル付きのサービスを展開しており、2015年日本参入の話も出てきています。
つまり、地域の鈑金屋さんもまずはこんなところに目を付けていくと面白いと思うわけです。更に言えば、本命はローカルモータースのような次世代自動車作りを地域で担う存在です。
現在の自動車会社がなくなるということではありませんが、地域経済を担う、地域のための車会社は、今後日本においても新しい形で登場してくる可能性は大いにあります。その存在へと変身するためのステップとして、地域の工房という選択肢を視野に入れるのです。
いずれにせよ、時代は消費社会から生産社会へと移行します。あらゆる事業が消費型から生産型へと移行していく今日、全く新しい視点で事業を捉えていかなければなりません。
【Social Design Newsから本が出ました】
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」