小売店に行った時のお客の少なさと従業員の多さ…。時代背景もあり、どの地域の小売店にもよく見る光景である。
この辺りの人員調整によって、店舗の利益も大幅に変わってくるわけだが、一筋縄ではいかない仕事だ。
「Percolata」は、そんな細かな人員調整を自動で行うことができる小売店のための、総合人材マネジメントプラットフォーム。
アメリカでは、4,200万人が小売店で働いていおり、米国最大のセクターとなっている。しかし、小売店における、営業時間の53%が余剰人員がいる状態で、一方、33%の時間が人員が足りない状況が起こっているという。確かに、常時スタッフを最適人数に維持することは簡単なことではない。
結果、接客してくれるスタッフがいないために購入せずに帰ってしまう人が、客の3分の1にも上るというデータがあるようだ。
私自身、先日、大手家電量販店で、全く同じ状況に出くわした。その時はスマホの契約であったが、待ち時間1時間以上だった。店員に「平日も朝イチであれば、待たなくていいですかね?」と尋ねたところ「朝はスタッフが少ないので、むしろ、お待ちいただく時間は長くなりますね」と言われた。その店で買う事をやめたことは言うまでもない。
Percolataの特徴は、ビッグデータで、来客の数を予測をするところ。そこから、人員のスケジューリングを自動で行う。もちろん、そこから人が細かな調整を行うことも簡単にできる。
Percolataの導入によって、微妙な人員の調整が可能となり、利益は10%もアップするという。また、投資額はわずか数週間で回収できるところも売りである。
更に、人手が足りない状態をなくすという意味では、働き手にとっても悪くない話だ。常に人員不足状態の現場の負担は、大きい。状況に応じた人材への過剰な負担を軽減し、必要な状況の中で、適切に働くことを支持する店舗スタッフは多いはずだ。
実際に、米国のセブンイレブンやユニクロなど、日本でもおなじみの大手が導入を開始している。今後の動きに注目していきたいサービスである。