こ、こんなに寒いとは…!こ、こんなに暑いとは…!旅行や出張の際に、着ていく衣類を間違えた経験のある人は多いはず。
もし、一度でも現地の気候をシュミレーションで感じることができたなら…。スウェーデンのアーランダ空港は、そんな願いを実現するための「Climate Portal」という部屋を提供している。行き先の気候、天気を肌で感じることができるボックスだ。
中に入れば、砂漠の暑さ、大都市のラッシュの雰囲気、寒冷地の強烈な寒さを、気温や風、そして音と映像とともに感じることができる。
ふと思うことは、置かれてある場所が「空港」という点である。家で荷物を揃えてからなので、それでは若干遅いのでは?と思う人も多いかもしれない。確かにそうだ。理想的なのは、旅行会社の窓口等でそれが体験できることではないか。
ネットでツアーの予約をする人が増えていく中で、リアルの窓口の価値が久しく問われ続けている。そしてそこにはまだ明快な答えはない。しかしもし、「現地を全身で体感でできます」と言えるようになれば、そこに新たな存在意義が生まれてくるのではないか。
VRヘッドセットを付けながら、部屋に入り、よりリアルにその場所を全身で体感する。天気の変動までも体感していくのだ。
そうなるとただ単に、行き先の気候を感じるというだけではなく、旅行であれば、「どこに行くべきかなのか?」という選択段階で、有益な情報になるはずだ。Climate Portalのコンセプトに潜む可能性は小さくない。