ファッションブランドの苦境が、ニュースになることが多い。顧客が、価格の安い衣類と高い衣類の両極に振れてしまい、中間にあるブランドの苦戦が目立つという。
それは、もっともことである。現代社会の生活の実像は、あらゆる領域へゆっくりかもしれないが、確実に流れ込んでいく。
さて、このような時代だからこそ、衣料ブランドは「あり方」を追求するべき時代となっているのではないか。自社の存在意義はどこにあるのだろうか。小手先ではないプロジェクトが社会に期待されている。
ファッションブランドOuterknownとプロサーファーのケリー・スレーターがこの度、「Evolution Series」というラインナップを発表している。
これは、海に捨てられてた漁網やビニール製のごみを利用して作られて衣類である。ECONYLと呼ばれるゴミから再生されたナイロン糸を利用して作られていく。
現在、次のようなブレーカーからジャケット、ボードショーツなどが並んでいる。
人が生きるということは、何かを着るということである。
生きていくその中で、社会への責任をより重く背負っている人の背中には、オーラが漂う。そういったものまで含んで、着こなしていくことが、これからのファッションであろうか。そんなことを考えさせてくれるコンセプトだ。