以前、地元のお店を支援できるクラウドファンディング「Smallknot」 をご紹介しましたが、今回ご紹介するのは”飲食店専用”のクラウドファンディング「Foodstart」。
レストランやビール醸造所、フードトラックやカフェなどの資金調達手段となります。
下記は、投稿されているコロラド州に設立予定のカフェ「Oak Street Cafe」。
支援者向けに「お店のミッション」、「店舗のロケーション」、「顧客分析」、「マーケティング戦略」などが掲載されています。
例えば、こちらのお店のターゲットは、若くて裕福な層27万5,000人と、ダウンタウンのオフィスの15万人の労働者(毎年4%の年率で成長しているグループ)、そして自然有機食品を求めるヒッピー層と書かれています。
支援者は、支援金額によって、無料Tシャツ、無料デザート、5%フードディスカウント、15%の食品ディスカウント、あなたにちなんで名付けられたメニューなどを獲得することができます。
ちなみに「あなたにちなんで名付けられたメニュー」を獲得するのに必要な応援資金は1,000ドル(9万5,000円)。目が飛び出るほど高いわけではないので、自分が好きなお店で、よく行けるようなロケーションであれば「応援したい!」と思う人もいるでしょう。特に若くて裕福な層には、うけるアプローチかもしれませんね。
出店に際して、クラウドファンディングで応援を募ることが当然の社会へ
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飲食店出店に際して、今後もクラウドファンディングだけで、全ての資金をまかなうことは難しいでしょう。自己資金も必要ですし、銀行や地域の信用金庫の支援が必要な場合も多いはずです。
しかし、これからは出店に際して、クラウドファンディングを使う傾向が世界的に益々高まっていくことが考えられます。
それは次のような理由からです。
・初期投資資金の一部を調達できる可能性がある
・来店の事前申込みをしてもらえる
・多くの人にPR告知ができる
・経営に参加してもらえる
・積み上げてきた評価をお金に変換することができる
・成果報酬型がほとんどなので、資金調達に失敗してもお金は必要ない
先日、学生時代の友人が飲食店をオープンしたのですが、もしクラウドファンディングに投稿し、ソーシャル・メディア上で応援を呼びかけたら、友人知人から多くの応援が集まっていただろうと予測できます。
また今後も、飲食店の経営難易度は上がるばかり。
「人口減少社会であり、顧客1人あたりの粗利額が少ない」「初期投資が大きい(安くても数百万円)」「ランニングコストが大きい」「短期で腐るものが多く在庫リスクが大きい」「参入障壁が低く、競合が多い」「家計の費用を抑えるために、家飲みなどが流行する」などの理由があるからです。
このような社会の中で、クラウドファンディングは出店に際して1つのリスクヘッジになることは間違いありません。