ベンチャーキャピタルなどからの資金調達はせず、クラウドファンディングだけで躍進を続けるファッションメーカー「Gustin」
これまで小売店で約2万円程度で販売されていた「高品質なジーンズ」を、卸価格の81ドル(約8100円)で販売するプロジェクトをKickstarterに立ち上げ、目標金額の20倍を超える44万9654ドル(約4500万円)を集めました。
それ以降は、自社サイトにクラウドファンディングを導入し、目標金額に到達した商品だけを生産販売する仕組みで躍進を続けています。
Gustinは3名という少人数で運営されており、これから規模が更に10倍になっても、現在の2倍の人数で対応できるとのこと。
強みはというと、経営者であるガスティン氏が製品のデザインを学んだ8年以上のその歳月と、Gustinというそのブランド力としています。
自身のコアスキルを中心に置いて、クラウドソーシング、クラウドファンディングを利用しながら、自身のブランドを確立していく。これからの事業の王道を行っている非常に興味深いファッションブランドです。
最終的に事業は抽象化されたブランドイメージとなる
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あらゆるシステムがオープン化される、もしくは驚くような価格で安く借りれるようになっていく時、事業は行き着くところ「ブランドイメージ」となります。
例えばファッション業界でも、アディダスのジャージより、ナイキのジャージの方が高いという現象が起こります。ジャージの素材や作りも基本的なところはほぼ同じ。そこになぜか、大きな価格の差がうまれてきます。それこそが「ブランド力」ということです。
ブランド力と言っても一言で言うのは難しいところですが、その事業の理念やスタイル、発するメッセージやデザインなどが入り交じった、抽象的な真似できない何かであり、そこに宿る「ブランド力」こそが事業価値となります。
そして、私が2014年に提案していきたいことは、パラレルキャリアで良いので、自分のブランド作りに挑戦するということです。
売る商品がない?はい、それなら売る商品を作りましょう。あなたの得意なことや好きなことは何ですか?それで、あなた自身の「作品」を作ってみてください。その作品は即商品となります。
ただ販売する際には気をつけて。もはやあなたのスタイル、デザイン、理念などなどそれらを組み合わせた「ブランド」そのものをお客さんは購入することになります。
最初の第一歩?はい、まず自分が好きだと感じる企業やブランド、お店じっくり見つめながら、自分のブランドイメージを練り上げましょう。そして、作品作りと一緒に、「ロゴ」も作っていきましょう。
極限的に抽象化された事業価値は、最終的に「ロゴ」へと集約されます。そのロゴから発せられるブランドイメージこそが事業価値となるのです。
ロゴは、ランサーズやデザインクルーなどのコンテスト形式で作りあげていきます。そして、その最高のロゴをベースにWEBサイトを立ち上げていきましょう。
さあ、今年はあなたのブランドを立ち上げる年。まずはできるところから是非チャレンジしてみてください。
【Social Design Newsから本が出ました】
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」