ゼロからものを作るメイカーズも大切ですが、古くなった持ち物をかっこ良くリサイクルをするメイカーズもたくさん登場してきて欲しいと思っています。
こちらは、フリーマーケットで見つけたベッドのサイドテーブルをメイカーが見事に復活させた話。
Before & After: Jim’s “Diamond in the Rough” Nightstands
白の古い塗料を剥がし、クルミのベニヤで周りを囲み、蜂蜜色のオイルでコーティング。円錐形の脚を銀箔でカバーしました。
そして、出来上がったものは…
じゃ〜ん、どうでしょう。大変身ですね。
環境とメイカーズの潮流も必ずリンクしてきます。3Dプリンタ1つとっても流通コストの低下は、即CO2削減に大きく貢献します。
世界的にDIYの潮流が大きくなるに連れて”リサイクルメイカーズ”というコンセプトが立ち上がってきそうな予感。大量生産時代以前は、そのようにやっていたわけですからね。新しい製造技術の勃興によって、それが高度に復活してくる可能性は十分にあるでしょう。
愛着のある持ち物を、進化させながらずっと手元に置き続けるために…。21世紀型の工房はリサイクルの拠点にもなって欲しいところです。
新しい循環経済型バリューチェーンモデル
マッキンゼーのWebサイトの以下の記事に、新時代の循環経済がどのように機能していくかが説明されています。
Moving toward a circular economy
具体的な企業の事例として、パワードリルの製品で説明がされています。
まず、1000個のパワードリルは中国で作られ、ヨーロッパで販売されます。そして1000個のうち不要になった200個は修理され、中古として80%の価格で販売されています。ちなみに修理・販売できるドリルを回収するために、所持者にインセンティブとして、元の価格の10%の払い戻しをしているとのこと。
また廃棄するようなドリルを回収すると80%の素材がリサイクルできます。よって、ドリルの価格の5%の払い戻しを受けられることにして、廃棄ドリル700個を収集することに成功しています。
つまり、1000個のうち700個がリサイクルされていくわけですが、修理して利用され続けていくドリルは、新しいドリルの販売を妨げる動きにはつながっていないようです。むしろ、修理し利用されていくドリルは、市場を拡大し、新しい顧客を開拓しているとのこと。
環境によくかつ、マーケットの拡大にも寄与する新しいバリューチェーン、サプライチェーンモデルです。
これは、現在の製造・流通・販売を再構築するためのモデルであると同時に、これから生まれる新たなメイカーズ社会における1つの注目すべき参考事例になるでしょう。
環境に良いメイカーズ社会の構築。皆で知恵を出し会いながら作り上げていきたいですね。